日本の流通システムの発展.docVIP

日本の流通システムの発展 日本の流通も基本的にはアメリカと同様に農業社会、工業社会、情報社会の３段階の歴史を持つ。同時に日本の歴史と社会特性に規定された固有性を持つ。 （１） 農業社会段階： 多数の小規模小売店と多階層的卸売業を中心とする伝統的流通システムが最近に至るまで大きな役割を果たし続け、小規模小売店からなる商店街が６０年代まで国民の消費において主要な役割を担う。 （２） 工業社会段階： １９００年代に百貨店が発足し、急速に発展。 やがて小規模小売店との競合摩擦が発生し、小規模店保護のため百貨店法が制定される。 （３） 製造企業による小売店の系列化の進行（松下電器等）。 （４） ６０年代の高度経済成長で大衆消費市場が出現（同質的大量需要）。大量生産、大量販売システムが発展し、スーパーやショッピングセンターが出現し、流通革命が起こる。小規模小売店との摩擦が発生し、大規模店舗規制のため大店法が制定される。 （５） 情報社会段階： ７０年代の低成長期に入り、多様化、個性化、流動化した成熟消費市場に転換。多様化した消費需要に柔軟敏速に対応するため、新しい流通業態、例えばコンビニ、ディスカウントストア、電子商取引等が発展。 １９９０年代以降　必威体育精装版の情報通信システムを駆使 顧客個人のニーズに対応： 双方向的情報交換と個別的対応が可能となる 速度と多様性を実現し、生産流通マーケティングを効率化 情報通信システムに依拠する第４段階は情報社会段階に対応 コンビニエンスストア　システム 工業社会に出現した大量販売型（スーパー）から情報社会に対応する生産消費統合型（コンビニ）への転換 情報社会段階での消費と生産の再統合を目指す新業態の一つ コンビニエンスストアの成立 １９３０年頃アメリカで発生（サウスランドアイス社） スーパーの補完 (１) 安売りではなく便利さが売り ３つのコンビニエンスストア （時間 　立地　 品揃え） (２) 高回転率小規模店舗経営 日本の場合、約３０坪で、3000-3500品目 年７割が入替わり （１９６９年―１９７６年） 高度成長に伴うスーパー等に代表される流通革命の進行 小規模小売店の危機と政府の保護大型店規制の強化（大店法） スーパーや問屋等が新しい業態を求める アメリカで発達していたコンビニを導入 （１９７７年―１９９０年） 新しいライフスタイル、ワークスタイルの定着、消費市場の高度化成熟 労働時間、生活時間の多様化、深夜化 ８５年頃まではコンビニの売り上げは年率２０％以上で急成長、新規開業ブーム ８５年以降は大手チェーンの寡占体制が進行し、中小コンビニの再編が始まる 店舗数を競う量的競争から、経営効率等の質的競争へ移行 （ファーストフードの強化、情報システムの整備、物流の合理化、サービスの多角化） そして　コンビニ＝高度情報システムを使っています。 小口多頻度注文生産段階の流通システム 消費の多様化流動化と多品種注文生産方式に対応した新しい流通システムの一形態特徴 （ａ）情報通信システムを活用して消費者ニーズを把握 （ｂ）中核業務に特化し、関連業種企業と協力連携 （ｃ）現場担当者の情報処理能力を積極的に活用 例えばトヨタ生産システム 顧客の欲しいものが、欲しいときに、欲しいだけ店にある ＝トヨタ生産システム （必要な物を、必要なときに、必要な量だけ生産する） トヨタ生産システムは情報通信システムの積極的活用です。 情報通信システムの重い応用はＰＯＳ（販売時点情報管理）システム　 このシステムで販売商品、金額、販売時間、顧客層、販売員を即時把握し、本部と情報共有化になりました。 店員も操作可能になり、発注できる 現場情報の直接活用になりました。管理が易しいになりました。