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ソニーの経営戦略 ５１７０４８　　金井咲子 提出日　　　　２月２日 目　　次 はじめに???????????????????????????????　２ページ 第１章　流行の逆を行くソニーのグループ経営改革 　　　　　　　　　　　　　　　　　　??????????????　３ページ 第２章　当面の収益向上戦略???????????　４ページ 第３章　ＩＴ産業制覇戦略に向けた体制作り　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　??????????????　６ページ　 ?　第４章　「半永久的成長経営」で産業市場に 　　　　　　　乗り込む??????????????????????　　９ページ　　　　　　　　　 第５章　ソニーのＩＴ制覇戦略????????????　１１ページ おわりに 参考文献　　???????????????????????????　１３ページ 謝辞　 はじめに 　１９９８年の後半以降、ネット関連企業の株価が急騰し、関連産業が一気に脚光を浴びるようになった。この現象を日本では単なるブームと見る向きもあるが、こうした見方は間違いというしかない。なぜなら、このネットを中心としたIT(情報技術)産業が、今後の経済発展のカギをにぎっているからである。 ところが、ネット株急騰もそうであるように、この面では何もかもアメリカにリードされているのが実状だ。IT産業では日本はアメリカに遅れをとっており、このままではさらに差をつけられる可能性が高い。一般家庭でのネット利用者の少なさと高い通信コストが原因であるといえよう。これが日本の現実だが、そんな中でも発展につながりそうな兆候が見られるようになってきた。デジタル放送化とそれに伴う情報（デジタル）家電の普及がそれである。また、通信料金も一部で定額制導入の動きが出てきたことから、日本でもようやくネット時代の幕が開く。 そこで、この関連市場を巡って、熾烈な戦いが開始されるようになった。ただ、日本の電機メーカーは横並び意識が強く、他社の動向をうかがっているのが実状だ。ところが、そんな中で独り突き出した動きを見せている企業がある。その企業こそソニーにほかならない。 ソニーは９９年に入って、次々と新事業を立ち上げている。電機メーカーでは初の第一種通信事業に進出したばかりか、証券会社や双方向放送ビジネス関連会社なども相次いで立ち上げている。また、９4年に導入して話題となったカンパニー制から一転して統合型の経営体制へとカンパニーの再編などを行った。 こうしたソニーの動きに興味がわいたのでテーマとして取り上げてみた。以下の章でそれを解き明かしていこうと思う。 第１章　　流行の逆を行くソニーのグループ経営改革 １－１　社内カンパニーの再編 　ソニ－は９９年３月にグループ全体の経営改革として、まずカンパニーの再編から取り掛かった。ソニーがカンパニー制を導入したのは９4年のことである。カンパニー制とは、基本的に各事業部を社内的なカンパニー(会社)とみなし、事業運営を行うというものである。この制度の特徴は、社内の事業部門の経営意識を高めるものである。ここでソニーは、本業である「エレクトロニクス」分野を１０のカンパニーに分けている。この制度は社内の事業部門の経営意識を高めるという特徴がある。経営面の権限を大幅に委譲し、自主性を重んじる。簡単にいうと、権限は与えるがその代わり経営責任もシビアに問うというものである。こうして各部門レベルで経営意識を高めて全体の収益向上を図ろうとしたのだ。 　そして、ソニーがこの制度を導入し、一応の成功を収めたことから、他の日本企業も続々とこの制度を導入していった。ところが、カンパニー制を日本に持ち込んだソニーが、導入からわずか５年で従来の分散型から統合型経営体制へとシフトしたのだ。 　従来の10あるカンパニーのうち、基本的に専門性の強いカンパニー以外の８つは、いくつかのユニットと呼ばれる事業部門にまとめられた。そしてそれら８つのカンパニーは「ホームネットワーク」、「パーソナルITネットワーク」、「コアテクノロジー＆ネットワーク」の３つのユニットに集約された。また、「ソニー?コンピュータエンタテイメント（SCE）」がユニットとして組み込まれた。グループの一子会社に過ぎなかったはずのSCEが大事業部門であるユニットへの大出世を遂げたのだ。 　従来の主力であったカンパニーでさえ、単独でユニットになったものはないのであるから、SCEはそれだけソニー全体において重要な存在になっていることを表しているのである。 １－２　上場子会社の非上場化 　通常、企業グループでは子会社の株式上場を目指すもの