公开讲座记录.PDF

資　料 Materials 2011年度　文教大学生活科学研究所 公 開 講 座 記 録 開講期間　　第 1・2 回 2011 年 7 月 2 日（土） 　　　　　　　第 3・4 回 2011 年 7 月 9 日（土） 開会の挨拶　　　　　研究所所長　神　田　信　彦 司会進行とまとめ　　研修部主任　八藤後　忠　夫 　　　　　　　　　　研究部主任　星　野　晴　彦 テーマ 「現代社会における結婚の意味」─“婚活”を糸口に─ 　“婚活”（結婚活動）ということばは、近年流行語大賞にノミネートされるほど世の中に広く使 用され、今後さらに注目されるであろう。 　そこで今年度は「現代社会における結婚の意味 ─“婚活”を糸口に ─」を主テーマに講座を 企画した。 　第一部（7 月 2 日）では“婚活”の名付け親であり、ジャーナリスト・ライターとして活躍中 の白河桃子先生が「“婚活”の名付け親から皆さんへ」と題して第 1・2 講座を講義する。“婚活” を糸口として現代社会における結婚について分析し、結婚の意味について皆さんとともに考え る。 　さらに第二部（7 月 9 日）第 3 講座では結婚観と家族像について、人間科学部教授の佐藤啓子 先生が「家族像の変遷と結婚の行方」と題して結婚における人間関係と家族像について講義す る。最終の第 4 講座では文学部教授の謡口明先生が「論語に見る結婚観と家族像」と題して朗誦 とともに解説講義する。 　以上の内容で構成した講座を通して、現代社会における結婚や家族のあり方、さらには結婚に おける人間関係についてともに考え、学習する場を提供する。 211 第1回“婚活”の名付け親から皆さんへ─その1 第2回“婚活”の名付け親から皆さんへ─その2 　　“婚活”の名付け親が現代社会を分析する 文教大学生活科学研究所　客員研究員　評論家・ジャーナリスト 　 白　河　桃　子　 　“婚活”を糸口として現代社会における結婚について分析し結婚の意味について皆さんととも に考える。 第3回　家族像の変遷と結婚の行方 文教大学人間科学部人間科学科　教授　佐　藤　啓　子 はじめに 　かつて結婚は、性的・社会的成熟度を示す 1 つの指標であるかのようにみなされており、男子 は就職し、結婚すること、女子は結婚して子どもを産むことが一人前になることとみなされてい た時代があった。20 代後半になっても独身でいる若者がいると、本人の都合や意志とは関係な く、周囲の者たちが心配しながらお相手を探し始めたり、紹介し始めるといった風潮もあった。 このように、結婚は、子どもから大人になるための通過儀礼としての意味合いを持ち、多くの 人々が結婚し家族を持つことが当たり前のことと考え、実行し続けてきた。 　現代社会でも、そのように考えている人々もいないわけではないが、結婚や家族に対する考え 方や在り方は変化し、多様化してきている。 　現代社会においては、結婚しているかいないかということは、必ずし不利だとは考えられては いないし、ましてや一人前になる尺度としての意味合いも持ってはいない。結婚はもっぱら個々 人の生き方や好みや運命の問題として、結果的に個々人が選択した結果としてみなされている傾 向がある。 　本講では、過去から現在に至る日本の歴史的変遷の過程で、特に家族における男性と女性の立 場から結婚の在り方や意味の変化を探り、次いで、現代社会における結婚観や実態の様相はどう なっているかについての現状に触れ、さらには、結婚や家族については、今後、どうなっていく のか、その行方を模索したい。 １　歴史