中学1年4组理科学习指导案.pdfVIP

中学１年４組 理科学習指導案 指導者 園 山 裕 之 １ 単元名 大根島と三瓶山の岩石を比較して考えよう ～火をふく大地～ ２ 単元のねらい 火山の形，活動のようす及びその噴出物を調べ，それらを地下のマグマの性質と関連付 けてとらえるとともに，火山岩と深成岩の観察を行い，それらの組織の違いを成因と関連 付けてとらえることができる。 ３ 授業の構想 (1) １学期に 「植物の世界」の単元において「種子をつくらない植物のからだのつくりに は，どのような特徴があるのだろうか」という問題を解決する学習を行った。以下に示す ふりかえりは，生徒Ａが問題を解決した後に学習を振り返って記述したものである。 シダ植物とコケ植物を種子植物と比較すると，それぞれの特徴がよくわかりました。 どの植物も葉緑体があり光合成をしているという共通点がありました。シダ植物とコケ 植物は種子ではなく胞子でふえるという相違点があることが発見できてよかったです。 （生徒Ａ） この記述から，問題を解決する学習を通して生徒Ａ自らが結論を見いだすことによって， 生徒自身が発見できた喜びを感じていることがうかがえる。また，シダ植物やコケ植物， 種子植物の特徴を見いだすには，それぞれの植物を比較するという分析の方法をとればよ いことを自覚していることもうかがえる。問題を解決していく探究の過程をたどる学習と， 「比較する」のように分析をして結論を見いだすために必要な考え方の両方を生徒自身が 自覚することによって，生徒の問題解決能力を育成できるのではないかと考える。生徒が 今までに学習してきた知識や技能を使いながら，主体的，対話的に新たな問題の解決に向 けて学習に取り組んでいく姿を期待したい。 本単元は，地球の火山活動と火成岩の形成が互いに関連していることをとらえることが 大きなねらいである。具体的には，小学校６年生における学習を基に，火山の形，活動の ようす及びその噴出物を地下のマグマの性質と関連付けて考察することが挙げられる。図 １の太枠内に示したように，火山の形，噴火のようすは，それぞれマグマの粘性が影響し ている。また，マグマの性質は，そのマグマに含まれる鉱物の種類によって決まる。この 鉱物の種類は岩石の色にも関係している。このように，それぞれの特徴は互いに関連して いることがわかる。従って，生徒は火山活動と火成岩に関する問題を解決 していく学習過 程において，それぞれを理解するためにはそれぞれを 「関連付ける」ように思考すること が必要になる。さらに図１の外側の枠で示したように，火成岩を理解するためには，火山 岩と深成岩を「比較 ・分類」して思考したり，火山岩である玄武岩や安山岩などについて それぞれを「比較 ・分類」して思考したりすることも必要となる。このような考え方を用 い，問題解決に向けて探究の過程をたどることによって，問題解決能力の育成を図りたい。 火成岩 （火山岩） 分類 分類 大根島の岩石 火山の形 三瓶山の岩石 火山の形 （玄武岩） （安山岩） 関連付け マグマの性質 比較 マグマの性質 (粘性) (粘性) 関連付け 噴火のようす 岩石の色 造岩鉱物 噴火のようす 岩石の色 造岩鉱物