単原子电子源を搭载した低加速走査型电子顕微镜-日本顕微镜学会.PDF

に常時さらされている．電子放出現象は表面の変化に敏感で 大きな電流変化を生ずるため，加熱処理等によって簡単に修 復できる機能が長寿命の電子源面には必要とされている． 単原子電子源を搭載した 1986 年，放出領域を原子1 個に制限して，電子ビームの 空間的可干渉性や輝度を飛躍的に向上させるナノ電子源（ま 低加速走査型電子顕微鏡 たは単原子電子源と呼ばれる）が，Fink によって提案され 1） Low Energy Scanning Electron Microscope た ．彼は電界蒸発をつかって，鋭いW 針先端をさらに先 鋭化し，原子3 個で終端した原子構造を作り，その上に，W Mounted with a Single-atom Electron Source 原子を1 個蒸着して単原子終端の針を作製した．やや遅れて Binh らは，高温・高電界条件下の表面拡散（表面融解法と ａ ａ，ｂ ａ，ｃ 千代田直紀 ，石川　　剛 ，趙　　福来 ， 2） 呼んでいる）によって，W 針先端にナノ突起を製作し ，そ ｄ ｅ ｆ 米澤　　彬 ，齊藤　秀一 ，神田　　誠 ， の先端の単原子からコヒーレントな電子ビームを放出させ， 大島　忠平ａ 投影電子顕微鏡に適用した．同様に，我々も，残留気体の吸 Naoki Chiyoda, Tsuyoshi Ishikawa, Bokurai Cho, 着したW 針先端に負の電界を印加して，電子ビームの放出 Akira Yonezawa, Hidekazu Saito, Makoto Kanda 過程で，先端にナノスケールのナノ突起を成長させ，先端が and Chuhei Oshima 3） 1 原子で終端した電子源を製作できることを報告した ．似 ａ早稲田大学各務記念材料技術研究所 た現象は1989 年に遷移金属炭化物上でも既に報告されてい 4） ｂ る ． 現（株）豊田中央研究所 ｃ これらの単原子源から放出してくる電子ビームは，高い輝 現（株）日立ハイテクノロジーズ ｄ 度や高い空間的可干渉性をもっているが，電子源の寿命や電 （株）ホロン ｅ 流安定性，及び製作した電子源の再現性の点で大きな問題を （