音响信号処理基础.PDF

奈良先端大 音情報処理論第7回 (2016/ 11/22) 音響信号処理基礎 東京大学 情報理工学系研究科 特任助教 高道 慎之介 本講義の目的 音を理解する、音の場を作る、 音を分ける  音の知覚 … 音を理解する  音場再現技術 … 音の場を作る  音源分離技術 … 音の情報を分離する 2/52 音の知覚 3 音の到来方向をどうやって知覚する？  ある位置から音が到来した。どうやってその方向を知覚する？ – 当然ながら、両耳の情報だけで判断している  両耳に到来する音はどう違う？ – 両耳間時間差 と 両耳間音圧差 – 両者とも到来経路の差により生じる 4/52 頭部における音波の伝達経路 [高道 他, 2011.]  頭部を球に近似すると、その到来を明示的に記述できる 点音源 直接波 表耳に直接到来 第一散乱波 散乱波 まず頭部に音波が到来し、その後、 直接波 頭部表面を伝播して影耳に到来 直接波と散乱波の経路差 頭部を球に近似すると、音源距離と 方位角から解析的に計算可能 5/52 実際に計測した両耳間時間差  到来の時間差は1msec以下 – 我々はその時間差を知覚できる 0.8 右 左 ] c 0.4 e s 両耳間時間差 m [ 0 差 間 時 -0.4 -0.2 0 1 2