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P－26 銀担持BDD を用いた紫外線照射による二酸化炭素の光電解還元 Photoelectrolytic reduction of CO2 under UV light irradiation on Ag grafted boron-doped diamond 1) 2) 2) 2) 2) 2) ○栗山晴男 (H. Kuriyama) 、R. Nitish 、平野裕衣里 、寺島千晶 、鈴木孝宗 、中田一弥 2) 1) 2) 勝又健一 、芹澤和泉 、藤嶋昭 1) 2) 株式会社オーク製作所 、東京理科大学 【緒言】 電解還元による二酸化炭素の固定化については、ボロンドープダイヤモンド (BDD) を作用極に用い 1) ることで、二酸化炭素と水からホルムアルデヒドやギ酸へ変換できることが報告されている 。一方、 ダイヤモンドはバンドギャップエネルギー5.5 eV のワイドバンドギャップ半導体でありその伝導帯下 端は真空準位よりわずかに高い位置にあり、光触媒として作用させることで二酸化炭素のような安定な 小分子も還元することが期待できる。しかし、実際にBDD を光励起しながら電解還元を行っても、二 酸化炭素の反応はわずかで、水の電解が多くを占める。そこで我々は、BDD に銀ナノ粒子を担持したも のを作用極に用いて光電解還元を行い、二酸化炭素から一酸化炭素への変換を試みた。還元生成物を気 体として回収できれば、水や塩との分離が不要となり、より低コストでの実用化が期待できる。今回、 ワイドバンドギャップのBDD を励起させるため、短波長の紫外線を効率よく照射できるエキシマラン プを使用した。本稿では、エキシマランプから照射される高エネルギーの紫外線を銀担持BDD に照射 し、二酸化炭素の光電解還元を検証した結果を報告する。 【実験方法】 ホウ素1000 ppm をドープしたBDD を用い、硝酸銀水溶液 中で電着法により銀をBDD 表面に析出させた。銀を担持した BDD を作用極、白金を対極、Ag/AgCl を参照極として、0.1 M 硫酸ナトリウム溶液に二酸化炭素を十分溶解した後、エキシ マランプから放射される波長222 nm の紫外線を照射し、-1.6 V の電圧を印加した。図 1 に示すようにエキシマランプは単 一波長に近い紫外線を放射する。 実験系は、酸化槽と還元槽をナフィオン膜で分離し、液相、 気相を密閉して、気相に溜まったガスを採取し、ガスクロマト グラフィで評価した。 図1 波長222 nm エキシマランプの発 また、溶液中に溶解させた二酸化炭素が還元されているか 光スペクトル 13 13 確認するため、炭素同位体 C に置換された二酸化炭素 CO2 を用いて光電解還を行い、GC-MS による 評価を行った。 【結果・考察】 図2 に示すように、電着法により銀を担持したBDD 表面は、ナノサイズの銀粒子が離散して析出し ている。作用極表面が銀により覆われていないため、照射された紫外光がBDD 表面に直接照射される。 作成した銀担持BDD を作用極に用いて光電解還元実験を行うと、図3 に示すように、銀をBDD 表 面に担持することで、一酸化炭素生成量が大きく増 加することが確認された。また、電圧のみを印加し た場合には一酸化炭素生成量の増加は微量であり、 UV 照射の効果により活性が大きく向上する結果を 得られた。 13 図 4 は、 CO2 を用いて光電解還元