平成25年度社会福祉法人指導監査結果.PDFVIP

平成２５年度 社会福祉法人指導監査結果 加古川市は、平成２５年度に所轄の社会福祉法人 （３２法人 （平成２５年４月１日現在）） のうち８法人の指導監査を行いました。その結果、是正又は改善を要する事項として、下 記の点が見受けられました。講評も併せて記載していますので、今後の法人運営の参考と してください。 組織運営 １理事、評議員の書面表決 【指摘事項】 ①理事の書面表決において、定款細則で定められた様式と異なる様式が使用されていた。 定款細則は理事会で定められたものであるから、これによる様式を変更するときは、 理事会の議決を経ること。なお、使用されていた様式は、すべての議案に対して一括 して賛否の意思表示を行う様式であったが、書面表決の様式については、理事会に付 議される議案ごとに賛否の意思表示ができる様式とするべきである。このことにより 議決が無効となる事態が生じたわけではないが、今後、使用する様式を改めること。 ②評議員会の欠席者から委任状を徴している例があった。評議員会は、書面表決の制度が 設けられていないため、欠席者から委任状等を徴することはできないこととなってい る。このことにより議決が無効となる事態が生じたわけではないが、今後、これを行 わないようにすること。 【講評】 理事の書面表決については、定款準則第９条の備考で 「理事会に出席できない理事が、 その議決権を他の理事に委任することができる旨の規定を設けることは認められない こと。」と記されています。定款準則には、さらに 「理事会に出席できない理事につい て、書面による表決を認めるときは、第５項の次に次の１項を加えること。６前項の 場合において、あらかじめ書面をもって、欠席の理由及び理事会に付議される事項に ついての意思を表示した者は、出席者とみなす。」とあり、理事が書面表決を行う場合 は、理事会に付議される各々の事項に意思表示を行う必要があるとされるため、すべ ての議案に対して一括して賛否の意思表示を行う様式は適切ではありません。また、 評議員の書面表決は、定款準則にその記載がないため、認められないとされています。 ２定款施行細則、理事長専決事項の不備 【指摘事項】定款施行細則が定められていないため、これを定め、理事長専決事項等法人 の運営管理及び業務の細部について、明文化すること。 【講評】 定款細則を定めていない法人がいくつかありました。定款細則を定め、理事長の専決範 囲を明確に規定し、それに沿って業務を遂行してください。 - 1 - ３ 評議員会で特定の評議員が長期欠席 【指摘事項】長期間にわたり評議員会の欠席が続いている評議員が見受けられる。該当の 評議員には出席を促すとともにできるだけ欠席がないように日程調整等に配慮すること。 【講評】 厚生労働省が定める指導監査要綱の指導監査事項によれば、「評議員会への欠席が継続 している評議員がいないこと。」とされており、長期欠席している評議員がいる場合は 指導の対象となりますので、日程調整に配慮し、出席を促してください。出席が難しい ようであれば、交代する方法もあります。 ４ 役員選任関係書類等の不備 【指摘事項】役員名簿がないので、これを整備しておくこと。 【講評】 必要書類については、日ごろより整備してください。役員名簿の様式については、市の ホームページ 「ホーム 事業者のみなさまへ 介護 ・福祉 社会福祉法人 定款変更等申請手続」に掲示していますので、ご覧ください。 ５ 役員選任関係書類等の不備 【指摘事項】役員の履歴書がそろっていない。履歴書を保管している場合でも、役員改選 ごとに改めて全役員の履歴書を徴する必要があるので、徴した時期が古いものについては、 新しい履歴書を徴しておくこと。また、財務諸表等を監査しうる者として選任した者の履 歴書に経理担当歴が記載されていないので、これが記載された履歴書を徴しておくこと。 【講評】 社会福祉法人審査基準によれば、「監事は、法人の財産状況等の監査を行うものである ことから、うち一人は法第44 条に規定する財務諸表等を監査し得る者でなければなら ないこと。」となっています。これにしたがって監事