高度衛生管理基本計画要点.pdfVIP

高度衛生管理基本計画 １ 地域名 塩釜地区 ２ 地域の現況 都道府県名 宮城県 関係市町村名 塩竈市 地域の特徴 塩釜地区は、宮城県のほぼ中央、仙台市より北東へ 16 ㎞、日本三景松島湾の一部千賀の浦周 辺に位置し、奥州一ノ宮鹽竈神社の門前町として、また港町として栄え、古くは陸奥の国府多賀 城への荷揚港、藩政治代には伊達藩の港、また、近代は近海・遠洋漁業の基地として発展してき た。昭和 35 年には、水産業の振興上特に重要な漁港として特定第三種漁港の指定を受け、昭和 40 年には、その背後に現存の塩竈市魚市場が整備され、多くの県外船が水揚げに利用する全国的 な水産物の生産･流通の拠点を担ってきた。 当該地域の前面に広がる三陸沖漁場には、栄養豊富な親潮と温暖な黒潮が交差し、豊かな漁場 を形成しており、ここに集まるイワシやサンマ等を狙って、マグロ類が回遊してくる。そのため、 高知、大分、宮崎等からも多数のマグロ延縄船や旋網船が漁獲に来ており、漁場近くの塩釜漁港 へ長年にわたって水揚げが行われてきた。そこで培われた生鮮マグロ類の取扱技術や実績の蓄積 により、塩釜漁港は生鮮マグロ類の水揚基地として全国的に知られ、日本有数の水揚港となって いる。なお、秋口から初冬にかけて、延縄漁船により水揚げされる生鮮メバチマグロは、「鮮度」 「色ツヤ」「旨味」に優れ、一部を 「三陸塩竈ひがしもの」としてブランド化し、全国へ販路拡 大を図っている。また、現在、マグロ延縄漁業、マグロ・カツオ旋網漁業による水揚量は、当市 場全体の水揚量の約６割を占めている。 水産業の役割 塩釜地区では、延縄漁業や旋網漁業、カレイ類等の刺網漁業等の漁船漁業及びノリ、カキ、コ ンブ等の浅海養殖業が盛んに行われており、それらの水揚げに伴って、廻船問屋業、製氷業、製 函業、輸送業、冷凍及び冷蔵施設保管業、水産物小売業などの水産関連産業が集積している。 さらに、塩釜漁港に集まる水産物を取り扱う加工業については、以前に比べ、加工場の数は減 少したものの、平成20 年現在 108 社が立地し、練り製品をはじめとして水産物切り身品を含む 冷凍水産物、塩蔵品等を製造している。 このように、水産物が塩釜漁港を中心に年間約1 万トンの水揚げがされ、加えて約５千トンも の陸上搬送される塩釜地区においては、水産業は地域の基幹産業として重要な役割を担ってい る。なお塩竈市における最上位の行政計画である 「第５次塩竈市長期総合計画 （H23～H32）」で は、「活力ある産業のまちづくり」を目指し、その主要施策として 「水産業の活性化」を掲げて おり、当該地区におけるまちづくりにおいても、魚市場や加工業を含めた水産業の果たす役割は 重要な位置づけとなっている。 さらに、人口100 万人を抱える仙台市や日本三景の１つであり県内有数の観光地である松島に 隣接している塩釜地区では、水産業が、マグロをはじめとした 「魚のまち」として集客力をもつ 大きな観光資源の１つとなっている。 - 1 - （関係漁港） 漁港名 ： 塩釜漁港 種別 ： 特定第３種 所在地 ： 宮城県 塩竈市 属地陸揚量 ： 9,271 ﾄﾝ 属人漁獲量 ： 4,795 ﾄﾝ 属地陸揚金額 ：5,860 百万円 登録漁船数 ： 165隻 利用漁船数 ： 296 隻 ※H21 港勢データ （関係市場） 市場名 ： 塩竈市魚市場 市場取扱量： 12,590 ﾄﾝ 市場取扱金額 ：8,289 百万円 ３ 高度衛生管理の基本方針等 高度衛生管理の基本的な考え方 １）高度衛生管理の必要性 全国的な生産・流通の拠点として、全国への水産物供給を担う塩釜漁港においては、近年の安 全で安心な水産物を求める消費者ニーズへ対応が求められているとともに、高度な衛生管理の取 り組みを基礎とした水産物の付加価値化、ブランド力の強化及び新たな販路開拓等による当該地 区の水産業の活性化に資するものとして、塩