１９．放射線の測定.docVIP

－ PAGE 4－ １９．放射線の測定…………………… 実験の概略　 身のまわりにある自然放射線を測定し，放射線についての理解を深める。また，放射線の性質について理解する。 実験のねらいと位置づけ エネルギー資源の活用の中に「原子力」がある。その原子力エネルギーの元となる放射性物質の放出する放射線について，特別なものではなく，日常的に存在していること，と同時に，その量がどのくらいなのかを認識させる。 準　　備 「はかるくん」と実習用キットを借りておく。 ( URL：http://www.irm.or.jp/hakarukun/hakaru_3.html) 　　【 問い合わせ先 】（財）放射線計測協会?業務課 　　　〒319-1106　茨城県那珂郡東海村2-4　（TEL 029-282-0421 FAX 029-283-2157） 　１ヶ月ほど借りることが出来る。 方　　法 自然放射線の測定 学校内の様々な場所で「はかるくん」を用いて自然放射線量を測定する。（３回測定し，平均値を書く） 条件が違う場所を数カ所考え，継続的に測定する。自然放射線の量と場所の関係，および様々な条件との関係を探る。 　　　　　　　　　　　 　　 指導上の留意点と結果 　　 測定日 測定場所 ７月８日 ７月 ９日 ７月10日 ７月11日 ７月14日 ７月15日 天気 晴れ 天気　曇り 天気　雨 天気　雨 天気　曇り 天気　曇り 気温　30℃ 気温　28℃ 気温　31℃ 気温　27℃ 気温　31℃ 気温　30℃ 教室 0.071 0.065 0.067 0.074 0.066 0.070 玄関前の花崗岩 0.055 0.050 0.051 0.052 0.049 0.050 ゴミ置き場 0.071 0.074 0.071 0.072 0.069 0.072 校門の上 0.051 0.052 0.054 0.050 0.050 0.051 グランド 0.081 0.085 0.081 0.082 0.082 0.081 お墓 0.071 0.070 0.069 0.071 0.070 0.069 地上に置くより，空中に浮いている方が，値が少ないようだ。 線源からの距離と放射線量 実験用キットに線源として入っているセシウム137を実験用の台座にのせる。 「はかるくん」を10cm，20cm，????と10cmずつ離して放射線量を測定する。各点で３回測定しその平均値を求めて表２に記入する。 放射線量と距離の関係をグラフ化する。 放射線のいろいろな材質による遮蔽効果 同じ厚さのアクリル板，アルミ板，鉄板，鉛板を線源と「はかるくん」の間におき，線量の違いを調べる。 鉛の板の厚さによる線量の違いを調べる。 鉛板の厚さと放射線量の関係をグラフにする。 表２ 線源からの距離と放射線量 μSv/h 距離　 回数 ０cm 10cm 20cm 30cm 40cm 50cm １ 4.178 2.097 1.246 0.550 0.368 0.290 ２ 4.011 2.136 1.350 0.310 0.374 0.300 ３ 4.231 2.309 1.373 0.356 0.372 0.342 ４ 4.120 2.391 1.391 0.566 0.372 0.288 平均 4.135 2.233 1.340 0.446 0.372 0.305 考　　察（例） 場所によって自然放射線量はどのように違うか。 石やコンクリートに接した場所では，自然放射線が多い。 同じ場所の場合日によって自然放射線量にどのような違いがあるか。 ほとんど違いはない 線源からの距離と放射線量についてどんなことがいえるか。 遠いほど，放射線の強さは弱くなる。距離の２乗に反比例して弱くなる。 放射線の遮蔽効果の大きい順に物質を並べてみよう。 鉛　アルミニウム　アクリル　鉄 放射線の遮蔽効果は物質の暑さとどんな関係があるか。 厚くなると遮蔽効果は大きくなる。 評　　価 学習項目 関心?意欲?態度 思考?判断 実験?観察の 技能?表現 知識?理解 本時の内容を把握する(放射線の性質) ?説明を聞くことができる。 ?手順を把握できる。 方法１ 器具の準備 ?積極的に実験に取りかかることができる。 ?器具の組み立てについて考えることができる。 ?確実に準備ができる。 ?それぞれの器具の役わりや働きについて理解している。 方法２ 測定 ?積極的に参加することが出来る。 ?確実に測定し，記録することが出来る。 方法３ 測定結果及び処理 ?積極的に作業に取り組むことが出来る。 ?それぞれの項目について必要な事柄を考えることが出来る。 ?結果の処理を適切に出来る。 ?それぞれの項