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排出量取引をめぐる諸問題について
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排出量取引をめぐる諸問題について 2009.9.25 鈴木 野口 新井 上原 高橋(和)
第1章 排出量取引と京都メカニズム
1節 排出量取引のしくみと意義
排出量取引とは
排出量取引のしくみ
排出量取引の意義
2節 京都メカニズムの意義と問題点
第2章 各国の排出量取引
1節 EU-ETS
◎ETS全体
第2章2節 米国の排出量取引制度
アメリカ環境保護庁(EPA)による硫黄酸化物の排出量取引の概要
1990年の大気浄化法の改正により創設した、アメリカ全土を対象とする排出量取引制度。
酸性雨の原因となってい二酸化硫黄(SO2)の発電所からの排出
【対象排出源】
→化石燃料を用いる発電部門のみの「下流型」
【削減目標】
2000 年までに、1000 万トン/年の排出削減(1980 年のSO2排出量を基準にして、約40%の削減)
第1期:対象排出源の総排出量を約350 万トン/年に制限。
第2期:拡大された対象排出源の総排出量を895 万トン/年に制限。
【排出枠の配分方法】
?グランドファザリング方式
基準割当量は、過去5年間に投入された燃料の年平均熱量から算出
(オークション方式も併用)
成果
?政府以外にも、ブローカー?NPO?学者?業界団体などさまざまな対象から成功していると評価。100%の達成。
?硫黄酸化物の排出量の減少
1980年の17.3百万トンから2002年には10.2百万トンにまで減少した。
?高い排出削減効果
排出対象源の、2010年の予測排出削減コストが約8割削減990 年の法改正以前の段階での予測によると、プログラムが完了する2010 年までに、年間40 億ドルから80 億ドルの費用がかかるといわれていた。
最近の予測では、年間10 億ドルの費用しかかからないと修正されている。
第3章 日本の排出量取引の現状と今後の制度設計
1節 日本の排出量取引の現状と問題点
日本では現在、①自主行動計画を基準にした排出量取引、②国内CDM、③自主参加型国内排出量取引制度(CT)、京都クレジットの4制度が混在している。
③自主参加型国内排出量取引制度
2節 日本の排出量取引制度のあり方(我々の考え方)
したがって、
3節 制度導入後の市場整備と金融機関の役割
2節でも述べたように、制度をより利用しやすくすることが、企業の参加と制度の安定化には必要である。
排出量取引の意義を活かすためには、排出枠に価格を付与することが重要(1章)
したがって、価格発見機能が排出量取引市場において、適切に働かなければならない。
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目標の設定方法は?
章構成
序章
1章 排出量取引と京都メカニズム
1節 排出量取引のしくみと意義
2節 京都メカニズムの意義と問題点
2章 各国の排出量取引
1節 EU-ETS
2節 米国
3節 その他の国々
3章 日本の排出量取引の現状と今後の制度設計
1節 日本の現状と問題点
2節 日本の排出量取引制度のあり方
3節 制度導入後の市場整備と金融の役割
4章 日本における排出量取引普及のために
終章
今回取り上げる範囲
すべて
効果の確実性
達成したい目標を最初に定め、その分の排出枠だけを発行するので、制度が正常に機能する限り目標が達成されるのは確実である。この点は他の制度と比較した場合に優れているといえる。例えば、政府が補助金を出したり税金をかけたりするとき、どれくらい出せば(かければ)目標とする効果が得られるのかがわからない。その点、排出量取引は最初に出す排出枠の量で効果を決定することができる。
社会全体でのコストの低減
価格を付与することによって、温室効果ガス排出削減において、費用対効果の高い削減対策が促進され、社会全体での費用低減につながる。
温室効果ガス削減対策の選択肢に柔軟性を持たせる
省エネ投資だけではない削減対策によって、目標達成方法の選択肢が増え、柔軟性が増す。
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