Title内科医が知っておくべき検査の必威体育精装版情報5.腎尿路系疾患Author(s)IssueDate.pdfVIP

Title 内科医が知っておくべき検査の必威体育精装版情報 : 5. 腎・尿路系疾患 Author(s) 和田, 隆志; 古市, 賢吾 Citation Medicine, 100(11): 3247-3255 Issue Date 2011-11-10 Type Journal Article Text versionauthor URL /2297/30379 Right *KURAに登録されているコンテンツの著作権は，執筆者，出版社（学協会）などが有します。 *KURAに登録されているコンテンツの利用については，著作権法に規定されている私的使用や引用などの範囲内で行ってください。 *著作権法に規定されている私的使用や引用などの範囲を超える利用を行う場合には，著作権者の許諾を得てください。ただし，著作権者 から著作権等管理事業者（学術著作権協会，日本著作出版権管理システムなど）に権利委託されているコンテンツの利用手続については ，各著作権等管理事業者に確認してください。 内科医が知っておくべき検査の必威体育精装版情報 5. 腎•尿路系疾患 Kidney and urinary tract disease 和田 隆志#¶、古市 賢吾¶ # ¶ 金沢大学医薬保健研究域医学系血液情報統御学 、同附属病院腎臓内科 920-8641 金沢市宝町１３ー１ Tel: 076-265-2498 Fax: 076-234-4273 E-mail: twada@m-kanazawa.jp ¶# ¶ Takashi Wada , Kengo Furuichi ¶ # Division of Nephrology, Department of Laboratory Medicine, Institute of Medical, Pharmaceutical and Health Sciences, Faculty of Medicine, Kanazawa University, Kanazawa Key Words 慢性腎臓病、腎機能、糸球体濾過量、蛋白尿 要旨 末期腎不全による透析患者がいまだ増加しており、腎臓病の予防、早期発見、適切 な治療、予後改善が求められている。慢性腎臓病(CKD)の概念が提唱され、検尿に 加えて、推算式による推算糸球体濾過量（eGFR）が日常臨床に用いられている。さ らに、病態、予後を反映する新規バイオマーカー、画像診断が開発•臨床応用され ている。検査の適切な使用ならびに評価により、包括的な腎臓病の理解と予後の改 善が期待される。 １） 慢性腎臓病の概念と推算糸球体濾過量(estimated glomerular filtration rate、eGFR) 日本はじめ世界で末期腎不全患者が増加している。蛋白尿あるいはeGFRが 総死亡および心・血管病の危険因子でもあることから、早期診断•治療によりこれ らの病態を改善することが求められている。2002年に米国で提唱され、eGFRによっ てステージ分類される慢性腎臓病(chronic kidney disease, CKD)の概念が広く認 知されるようになった（図1）[1]。CKDの概念の普及と共に多くの臨床研究が進め られ､その有用性が示されるようになってきた[2] 。このCKDのステージ分類には eGFRの算出が必須である．近年､血清クレアチニン値と性別、年齢によって、日本 人固有の推算GFR（eGFR）を算出する計算式が報告されている[3,4]（図1）。さら に、eGFRと同様に蛋白尿も予後規定因子であることから、KDIGOのControversies Conference reportとして、eGFRとアルブミン尿・蛋白尿により規定される新たな 分類が提唱された[5]（図2）。また、CKDの原疾患の重要性も改めて認識されるよ うになり、ステージ分類と同様に併記が求められている。このステージ分類は腎機 能低下や総死亡といった予後も反映することが示されている。しかしながら、この 血清クレアチニン値を用