収斂する多様性.pptVIP

収斂する多様性 ○産業レベル収斂説 以前：国ごとの制度が企業の雇用慣行を規定（法律、慣習など） 現在：産業ごとの共通する諸要因の影響大（技術、競争など） Q：グローバル化は雇用制度に関して個別産業レベルでは収斂をもたらしつつ、一国レベルでは多様性の増幅をもたらすのか？ ?各国間の借用と模倣による収斂 　　　　　　例：欧米企業は日本の作業慣行を、日本はアメリカの分権的賃　　 　　　　　　　　金制度を互いに模倣 →アメリカ型問題処理法に偏るわけではない！ 経路依存性の理論 ●多様性の問題点：共通する環境圧力に対し、経済主体はそれぞれ違う方法で適応するという点 ?諸国間の違いの存在、各国内における経済制度間での相互作用の発生、相互補完関係の構築 →各国は異なる出発点から発展し、異なる過程を経て相互補完関係を築く！　　 　　　　　　　例：ディーゼルエンジン対ロータリーエンジン 　　　　　　　→使用部品は異なるが生み出す機能は同じ ○雇用関係、労使関係、コーポレート?ガバナンス、企業外との関係などの各システムが相互補完関係を発展させる →各国経済で相互調和をもたらす各部分システムは異なるが、それらの束が目指す目的は類似する ?日米比較への当てはめ 日本：アメリカのようなベンチャーキャピタルの発達がない？ 　　　→大企業内でベンチャーを育成して分社化するという別の　 　　　　　メカニズムが存在 独、日、米：コーポレートガバナンスのシステムは異なるがトッ 　　　　　　　プ更迭という対処は同じ 　　　→企業業績停滞に対する同様の対処 ○相互補完性ゆえ、あるシステムではうまくいく適応方法も、異なる国では失敗する可能性が高い！ ?諸国は構造だけでなく機能上も異質なものといえる →成功する適応とは、国の優位を消滅させないような適応である！ ○経路依存性により説明されること ?諸国の経路が制度的違いを生む ?国ごとの制度の集合体は特定の革新や戦略に特化する ?模倣困難な構造を活かせば競争優位を獲得できる ?制度的多様性を維持すれば、諸国は互いに利益を引き出せる 今後の人事管理者の役割と雇用慣行の性質に関する四つの予測 １：アメリカモデルへの接近（ナショナル?モデル） 　　?各国の雇用制度平均値がアメリカの平均値へ接近 →株主志向型コーポレートガバナンス、他組織との結びつきの弱まり、日本的人事職能の弱体化 ２：国別パターンの弱体化（収斂する多様性） 　　?各国企業は雇用制度を双方向から模倣 　　?国別平均値：減少　　一国内部の分散度：増加 →競争相手を互いに模倣、人事管理：産業特性の共通度が上昇 ３：既成制度と調和する適応（弱い経路依存性） 　　?各国経済：共通の環境変化に類似方法で適応 　　　同時に各国は既成の諸制度と調和する方法で適応 　　?各国平均値：同一方向へ移動＝値の差に変化なし →日米双方がより市場志向的に、人事管理：日米双方における分権化の進行 ４：特異性による比較優位の維持（強い経路依存性） 　　?各国経済：特異性の保持による比較優位の維持　　 　　?変化を高コストとみなす 　　　or既得権益団体による改革阻止および現状維持の支持 →雇用制度の志向に変化なし