黄疸出血性「スピロヘータ」病の實内治病的研究.pdfVIP

4eQ 黄疸出血性「スピロヘータ」病の實内治病的研究 （第1報） 砒素系物質，アンチモン系物質の黄疸出血性 「スピロへ一・一一一‘タ」に及ぼす作用 金澤馨科大黄日置内科教室（主任日置教授） 野 村 稔 」幼2ρ鐸‘Nom2tra （昭和22年9月15日受附） 目 次 緒 言 配 論 實 験 圭要交献 考 案 緒 言 黄疸出血性「スピロヘータ」病の治療に關して に於ても尚効果があることが立謹されたが，本 今日依るべきものに二つある．一つは本病原菌 剤は腎臓に劃し有害であるため實用にはならな 獲見者稻田，井戸爾氏により夙に見出された冤 い． 疫血清療法であD，他は最近その効果を嘱目さ 近時Domagkに：より「スルフォン・アミド」剛 れてみる「ぺ＝シリン」療法であるが，後者に：就 が嚢見せられ，諸種細菌性疾患に著効を呈する ては未だ人膿實験報告に接してみないからその ことが見出された．特に再飾熱「スピロヘータ」 詳細を知らない．冤疫血清療法は周知の如く， に封し本系統剤たる「スルフrピリヂン」が有効 嚢病初期の者に於てのみ有効である． であると石井5｝等により報告されたが，久保G） 今本病に關する文献を緬くと本病原菌獲見當 は黄疸出血性「スピロヘータ」には「スルファミ 時何人も直に考へる如く「サルバルサン」の適用 ン」J「スルファピリヂン」，「スルファメチール・ チアゾ・・一一ル」は無効であることを確謹した． が考慮せられたが，稻田，井戸1｝ Uhlenhuth u． ：Fr61nme 2）等によりその効果は否定された． 其虞で吾々は再び元の砒素剤に立戻って見る 當時苛も病原盟に樹して有効であると云はれた と，本病に残して「サルベルサン」の効力が：否定 凡ゆる水銀，銀，金，アンチモン」3）色素，蒼 せられてるることは既述の如くであるが，今迄 鉛，ヒニン剤，膠朕金驕等がその研究の謝象と の丈献には本病に勢する砒素剤の系統的研究は なったが，蒼鉛剤を除き何れもその贋値が否定 殆ど見るべきものがないことを見出すのであ せられた．蒼：鉛齊1に就てはUhlenhuth u． Sd晩rt る．何れも「スピロヘー’・S・パIJ Ptダ」に有効な 歴）等により本病海瞑に封し相當に進行した場合 るものは本病にも効かなければならなv・．若し 1 5i2 ］ 黄疸出血性「スピmヘータ」病ノ實験化學療法研究 40X 梅毒「スピロへ一・ S」の有効砒素剤にして本病に 12） 3一一Nitro－4－aminophenylarsenoxyd 効かなければ，本病に幽する砒素剤の滋藤は殆 13） 4－Nitrophenylarsenoxy