京都府北桑田郡における木材生産機能評価とゾーニング.pptVIP

* 京都府北桑田郡における木材生産機能評価とゾーニング 京都府立大学農学部森林科学科 森林計画学講座 浦島　淳吉 背景 外材の導入や木材価格の低迷により林業経営が困難になってきている 木材生産の効率化 森林の利用区分を明確にする 目的 クラスター分析 ?木材生産機能の評価 ?集約的な林業を目指した 　ゾーニング 対象地 京都府北桑田郡 （京北町?美山町） 森林総面積５５，８１５ｈａ 京北町２１，７６８ｈａ 美山町３４，０４７ｈａ 美山町 京北町 自然環境要因 森林の現状 基盤整備状況 林班別に集計 クラスター分析によるゾーニング 　　地位指数点数表を　　参考にした林地生産力の算出 対象地の道路網図の作成 森林簿からの樹種別の林班別占有面積率 木材生産機能評価の手法 土地分類基本調査 （京都府） 土壌図 表層地質図 数値地図50mメッシュ （国土地理院） 標高 傾斜角 傾斜方位 地位指数点数表による点数化 林木の成長に関わるであろう様々な環境要因をカテゴリー区分し、それぞれのカテゴリーについて得点（スコア）を示した一覧表 地位指数点数表とは 資料 ポリゴン化 50ｍメッシュグリッド 土壌図 表層 地質図 標高図 傾斜角図 傾斜方向図 50ｍメッシュでスギ? ヒノキの林地生産力 算出 林班単位に集計 林班別林地生産力分布図の作成 点数化 スギの林地生産力 ヒノキの林地生産力 数値地図25000（地図画像）（国土地理院） 北桑田郡道路網図 ?幅員1.5m以上 ?トンネルや田畑を通る道路は加えない ?国道などの広い道路も加える 北桑田郡道路網図 林班別に面積割合を算出 GISのバッファー機能を使い300ｍのバッファーをとる なぜ300ｍか？ タワーヤーダーの 搬出可能距離 道路網バッファー 占有面積率分布図 森林簿 樹種別に林班単位で面積を集計 林班別の占有面積率を算出 スギ 占有面積率 ヒノキ 占有面積率 アカマツ 占有面積率 林班別占有面積率＝樹種ごとの森林面積／林班面積（％） スギ ヒノキ アカマツ クラスタ－分析 スギの 林地生産力 ヒノキの 林地生産力 道路網 バッファー占有面積率 ヒノキ 占有面積率 スギ 占有面積率 アカマツ 占有面積率 ６クラスに分類 クラスⅠ ―木材生産適地型― 全体の平均に比べ、低い数値をとる要因はなく、道路網 バッファー占有面積率が少し高い 　　林地生産力及び生産基盤状況にも問題なく、 　　木材生産に適した林班群 クラスⅡ ―要基盤整備型 スギの地位が高く、道路網バッファー占有面積率と アカマツ占有面積率が低い 木材生産には適しているが、基盤整備が遅れているために 集約的な林業が難しい林班群であり、基盤整備を 進めることで生産性の高い林業が可能である クラスⅢ ―アカマツ用材(マツタケ）生産型 アカマツ占有面積率と道路網バッファー占有面積率が高く、 スギ?ヒノキの地位とスギ占有面積率が低い アカマツ用材の生産を主軸とし、基盤整備状況は良いので 一部では、長伐期型のスギ?ヒノキの生産に向いた林班群 クラスⅣ ー木材生産最適地型ー スギ?ヒノキの地位とスギ占有面積率、道路網バッファー 占有面積率が高く、アカマツ占有面積率が低い 　　木材の生産性が高く、基盤整備も整っているため、 　　木材生産に最も適した林班群 クラスⅤ ー集約林業可能型ー 道路網バッファー占有面積率が特に高く、他の要因は 全体の平均値よりわずかに高いぐらいである 樹種を問わず生産可能な地域であり、基盤状況も整って いるので、今後拡大造林することにも適した林班群 クラスⅥ ー天然林移行型 アカマツ占有面積率が特に高く,道路網バッファー占有 面積率とスギ?ヒノキの占有面積率が特に低い 人工林化が進められておらず、基盤整備も進んでいない ため、木材生産よりも森林の環境保全的な役割や公益的 機能を期待し、天然林に誘導することが望ましい林班群 クラス別分布図 ?美山町は林地生産力は高いために、基盤を整備する 　必要がある事がわかった ?京北町は美山町よりも生産基盤が整っており、 　中央低地部にはアカマツが、その他の地域にはスギ? 　ヒノキの生産に適した地域が広がっていた 結果 ゾーニングへのクラスター分析の 適用は、森林計画のための大まかな 地域区分には十分有用である まとめ 今後の課題 ?解析単位の検討 ?クラスター分析にかける　要因の見直し * * *