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建築物における吹付けアスベスト等について 説明会資料 岐阜県基盤整備部建築指導課 最近、中皮腫や肺がんなどアスベスト（石綿）が原因と見られる健康被害が全国で 報告され、社会問題化していることは、報道等によりご存じのことと思います。 このような状況を踏まえ、県では、総合的な対策を協議するため『岐阜県アスベス ト対策本部』を設置して対応を進めており、建築部局としては、各建築事務所に吹付 けアスベストに関する相談窓口を設置するとともに、大規模民間建築物における吹付 けアスベストに関する調査、県有施設のアスベスト使用実態調査を行っております。 また、建築の専門家としての建築関係者の皆様に対する県民の期待も大きいと考え られますが、必要な情報を十分に得ることが容易ではないのが現状ではないかと思わ れますので、「建築物の吹き付けアスベストに関する説明会」を開催し、現時点で把握 している関連情報についてお知らせします。 １．アスベスト（石綿）とは？ ２．アスベストによる健康障害 ３．アスベスト規制の経緯（労働安全衛生法令関係） ４．建築物に使用されているアスベスト含有建材について ４．１ 吹付けアスベスト ４．２ アスベスト保温材 ４．３ アスベスト成形板 ５．建築物に使用されている吹付けアスベスト等の留意点 ５．１ 留意点 ５．２ 石綿含有建築材料の商品名と製造時期 ５．３ 石綿含有建築材料の調査手法 ５．４ 検査機関 ５．５ 石綿含有建築材料の処理可否の診断と診断方法 ５．６ 吹付けアスベスト粉塵飛散防止処理技術 ６．関連情報 １．アスベスト（石綿）とは？ 石綿 （アスベスト ）は 、天然に産する繊維状けい酸塩鉱物で 「せきめん 」「いしわた 」 と呼ばれています。 その繊維が極めて細いため、研磨機、切断機などの施設での使用や飛散しやすい吹付 け石綿などの除去等において所要の措置を行わないと石綿が飛散して人が吸入してしま うおそれがあります。以前はビル等の建築工事において、保温断熱の目的で石綿を吹き 付ける作業が行われていましたが、昭和50年に原則禁止されました。 その後も、スレート材、ブレーキライニングやブレーキパッド、防音材、断熱材、保 温材などで使用されましたが、現在では、原則として製造等が禁止されています。 石綿は、そこにあること自体が直ちに問題なのではなく、飛び散ること、吸い込むこ とが問題となるため、労働安全衛生法や大気汚染防止法、廃棄物の処理及び清掃に関す る法律などで予防や飛散防止等が図られています。 【表ー１】石綿の種類 分 類 石 綿 名 備 考 蛇紋石系 クリソタイル（白石綿） 建材等の製品については労働安全衛生法に 基づき製造・輸入等禁止 クロシドライト（青石綿） 労働安全衛生法に基づき製造・輸入等禁止 アモサイト（茶石綿） 角閃石系 アンソフィライト 他の石綿の鉱床中に不純物として含まれる トレモライト 日本国内の産業界で使用されていない アクチノライト 建材等の製品については労働安全衛生法に 基づき製造・輸入等禁止 ２．アスベスト（石綿）による健康障害 石綿（アスベスト）の繊維は、肺線維症 （じん肺 、）悪性中皮腫の原因になるといわれ、 肺がんを起こす可能性があることが知られて います （ＷＨＯ報告 。）石綿による健康被害は、 石綿を扱ってから長い年月を経て出てきます。 例えば、中皮腫は平均35年前後という長い潜 伏期間の後発病することが多いとされてい ます。仕事を通して石綿を扱っている方、あ るいは扱っていた方は、その作業方法にもよ りますが、石綿を扱う機会が多