慢性肾臓病(CKD).pdfVIP

慢性腎臓病（CKD）とは 「蛋白尿などの腎障害の存在を示す所見」もしくは「腎機能低下」が3か月以上続く状態 脳梗塞・心筋梗塞等のリスクが上昇し、進行すると人工透析が必要となるなど、健康への重大な影響 透析患者の急増等により、世界的にCKDの重大性への認識が高まってきている 適切な治療や生活習慣の改善により、発症や重症化の予防が可能 慢性腎臓病（CKD） ＜危険因子＞ ・糖尿病 ・徐々に腎機能が低下 ・患者数約600万人（３期以降又は蛋白尿） ・人工透析患者数：26.4万人 ･高血圧 ・自覚症状が乏しい ・蛋白尿ある場合も ・心血管疾患のリスク高まる ・腎不全による死亡：年間2.1万人 ・高齢 ・膠原病 等 １期 ２期 ３期 ４期 ５期：慢性腎不全 進行の抑制 普及啓発 医療連携体制 診療水準の向上 CKDの重要性・予防法 かかりつけ医と専門医 CKD診療ガイドライン 等を幅広く普及啓発 療機関との連携促進 の作成、かかりつけ医へ マスメディア、インター 保健指導・栄養指導の の普及 ネット、保健指導の場など 推進 指導管理の技術の向上 あらゆる機会を活用 地域における医療連携 糖尿病・循環器疾患等 システムの構築の推進 の治療との連携 人材育成 研究の推進 腎臓専門医の育成 診療のエビデンス確立と実践の研究 人工透析対策 生活習慣病対策 専門医・かかりつけ医の資質向上 病態解明と治療法開発に関する研究 ・資質向上 健診による 専門的な保健指導を行う保健師、看 ・設備整備 早期発見 護師、管理栄養士等の育成 ・医療費助成 等 臓器移植対策 難病等の研究 従来からの施策 今後の腎疾患対策のあり方について 平成２０年３月 腎疾患対策検討会 はじめに 我が国における腎疾患患者は年々増加傾向にあり、国民の死因の第８位を 占め、平成１８年末には約２６万人が透析療法を受けるなど、国民の健康に 重大な影響を及ぼしている。中でも、腎機能低下が長期にわたり進行する慢 性腎臓病（Chronic Kidney Disease （CKD）: 以下「CKD」という。）は、 発症・進展に生活習慣が関わっており、近年の科学的知見によれば、生活習 慣の改善や薬物療法等によって進行予防が可能な疾患となってきているにも かかわらず、その重要性が必ずしも十分に理解されていない。医療現場でも 自覚症状に乏しいことなどから容易に見過ごされがちである。CKD の概念 と対策の重要性は国際的にも徐々に普及しつつあるが、我が国において、国 民に CK