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池貝鉄工(株) Ｄ２０型 旋盤 使用説明書 1998年７月 航空工学教室 目次 1. はじめに 2 2. 鉄工室旋盤の種類 2 3. 各部の名称 及び 説明 3 3.1　主軸台 3 3.2　サドル（ハンドルその他） 4 3.3　横送り台?スクロールチャック 5 3.4　芯押さえ台 7 3.5　自動送り?ねじ切り 9 4. 実際の加工での注意点及び説明 12 4.1　スクロールチャック 12 4.2　芯押し台によるセンタ押し 12 4.3　バイト（刃物） 13 4.4　切削スピードと送りスピード 14 4.5　ビビリ 15 4.6　総合的な注意点 15  はじめに 旋盤とは、工作物を回転させ、刃物（バイト）で切削する機械です。単にそれだけの事なのですが、実際の加工では、材料?形状等によって、回転スピードの調整、刃物の選定、送りスピード調整等のさまざまな加工条件を適切に設定しなくてはなりません。熟練者にとっても、これらすべてを正確に述べることは難しく、加工中に状態を見ながら調整する必要があります。 すべての加工に対応出来るマニュアルがあれば一番いいのですが、前述の理由で、そのようなマニュアルを作ることが非常に困難です。従いまして、本使用説明書では、旋盤加工の基本事項のみを記述します。加工の前にこの使用説明書をご一読くださり、実際には、平川技官と相談しながらご使用ください。 鉄工室旋盤の種類 旋盤にはさまざまな種類があります。 普通旋盤、卓上旋盤、ならい旋盤、工具旋盤、正面旋盤、立旋盤、タレット旋盤、ネジ切り盤、その他20種類以上ありますが、本マニュアルでは、鉄工室の旋盤である、普通旋盤について解説します。  各部の名称 及び 説明 主軸台 主軸台各部の説明 以下の３点のレバーについて説明します。 主軸Ｈ／Ｌギア切り換えレバー（Ｈ１） 主軸回転数切り換えレバー（Ｈ２） 主軸回転数 1/1?1/5 切り換えレバー （Ｈ３） 下の表は各レバーと回転数の対応表です。 Ｈ１ Ｈ３ Ｈ２ １／５ 　１／１ １ １６ ８０ Ｌ ２ ２５ １２５ ギア ３ ４０ ２００ ４ ６３ ３１５ １ １００ ５００ Ｈ ２ １６０ ８００ ギア ３ ２５０ １２５０ ４ ４００ ２０００ サドル（ハンドルその他） １．ハンドル 旋盤では、長手方向を縦送りと呼び、もう一方を横送りと呼びます 縦送りハンドルは、一回転当たりに25mm移動し、最小目盛は1目盛で0.1mmです。（図で）左に回せば、サドルが左に、右に回せば、右に移動します。また縦送りハンドルは、作業中に足などがハンドルに当たり、寸法を狂わせるのを防止する為に、クラッチ式となっており、ハンドルを奥に押しかみ合わせる事によって、動力が伝わるようになっています。 横送りハンドルは、一回転当たりに10mm移動し、最小目盛は1目盛で0.05mmです。目盛の割り振り方向は左に回せば（＋で数字が増えていく）になります。（図で）左(+)に回せば、横送り台が手前に、右(－)に回せば奥に移動します。 この時、間違いやすいのは、外形切削の場合に、送り台を奥に移動して切削していくので、ハンドル目盛は右（－：数字を減らす）にまわすことになります。目盛を＋に（数字を増やす）回さないように注意して下さい。 ２．主軸始動停止 及び 正逆転変換レバー その名の通り主軸を始動、停止、正転、逆転するレバーです。スイッチは3段階になっており、中立の状態から、レバーを下に押し下げれば主軸は正転で始動します。逆に上に押し上げれば逆転で始動します。 停止させる場合は中立の状態にします。 横送り台?スクロールチャック 横送り台は、刃物を取り付ける刃物締め付け台、刃物締め付け台手送りハンドルがあります。以下では、その位置確認と説明を記述します。 ［刃物締め付け台?刃物芯出し棒］ 刃物締め付け台はその名の通り刃物を取り付け