第4章栄养食事指导.PDF

第４章 栄養食事指導 第４章 栄養食事指導 第４章 栄養食事指導 栄養食事指導とは、個人や集団の人々に対し、栄養状態の改善のための、栄養や食生 活に関する教育的働きかけを行うものであり、特に臨床の場での栄養・食事は、疾病の 進展の防止、回復・予後などの過程における治療の基礎的な役割を担うものであり、な かでも、食事療法による治療効果が認められている生活習慣病や消化器疾患、腎疾患、 小児の先天性代謝異常などについては、栄養・食事が疾病管理上重要である。 管理栄養士は、積極的に患者に接し、栄養に対する関心を高めて食事療法の必要性を 十分に納得させ、できるだけ供給された食事を完全に、しかも喜んで食べられるように することが必要である。 また、医師や看護師等関係するスタッフと絶えず連絡を取りながら患者の病状に気を つけることが必要である。 第１ 栄養食事指導 １ 入院栄養食事指導の目的 入院患者の栄養食事指導は入院時食事療法に基づいた入院中の食事を教材と して自己の栄養管理を行うことを目的とし、退院後の通院・在宅の自己管理方法 を教育することを目的としている。 栄養食事指導フローチャート 指導料請求 治 患者 療 指 栄 ・ 導 養 報 食 医事課 事 告 指 導 栄養食事指導依頼 報 医師 管理栄養士 告 報告 -42- 第４章 栄養食事指導 ２ 外来栄養食事指導の目的 入院患者以外の外来患者に対し、自己の栄養管理を行うことを目的とし、通院・ 在宅の自己管理方法を教育することを目的としている。 ３ 栄養食事指導の方法 （１）個別栄養食事指導 指導の前には、あらかじめ患者の基礎情報や食生活歴・嗜好等を把握し、使用 する教材などを準備して、適切な栄養指導計画を立てて指導に臨む。 指導者は、対象者の病識、理解度、食事改善への意欲などを見ながら、対象者 が実行可能な具体的方法を提示し、自身で食事改善の実践方法の決定ができるよ うに促す指導を心がける。 （２）集団栄養食事指導 疾患別の集団栄養食事指導の例として糖尿病教室、高血圧教室、脂質異常症教 室、腎臓病教室等がある。 ４ 教材や指導記録作成 実物やフードモデル、各医療機関で作成されたものや市販の資料など、対象者 が理解しやすく、効果的な教材を使用して栄養食事指導を行う。栄養食事指導を する場合の教材には下記の資料等が考えられる。 また、栄養指導料算定のためには、「患者の生活条件や嗜好を考慮し、食品構 成に基づく食事計画案又は少なくとも数日