中 性 脂 赝 の 化 学 的 合 成 - j-stage journals.pdfVIP

第17巻　第2号　 (1968) 89 紹 介 中 性 脂 贋 の 化 学 的 合 成 W.O.Lundberg氏 の講 演 よ り 太 田 静 行 去年の8月,東京で国際生化学会議が開かれた機会に,W.O. われの研究所は 窃 年前 に食 肉業界 のGeo.A. Ormel Lundher墓氏が初めて来 日された。Lundberg氏は米国油化学 社 の社長であ り委員長であったゆえ,Jay.C.Hormel 会の前会長であり,現在もひき続き同会の理事をつとめ,また 氏が ミネ ソタ大学に研究所 を設立す るために出資 され協 学会誌Lipidsの編集長でもある。現在,有名なホルメル研 約 の もとに創 立 された。 究所の所長であって,油脂化学および脂質生化学の分野で広汎 すなわちホル メル研究所 は ミネ ソタ大学の一研究部 門 な業蹟をあげておられることはすでに御高承 のとお りである。 として創立 された。協約 の規定 によ り,われわれは生化 今回,氏の来 日の折に,油化学協会生化学部会の主催で講演 学的物質 について化学的,生化学的な研究 を行 な うこと 会が行なわれ,8月23日に氏はChemicalSynthesisofNew tralLipidと題 して約1時間の講演をされた。 ができる、われわれは食 肉に関する研究 はあま り行 なっ その内容は実はそのとき私 にはよくわからなかったが,講演 ていない。そのよ うな 目的の研究所 はホル メル社 が持 っ の図表を見ているときわめて興味深いものがあ り,このときの てい るか らである。 われわれ の人員 は比較的少 な く,全 聴講者約40名のみならず,油化学協会の会員諸氏にもひろく見 部で百入ばか りであるか ら,研究 はおもに一つの分野 に ていただきたいものと思われた、講演終了後,そ の講演内容を 集 中してい る。す なわち,油脂お よびその他 の脂質 の化 われわれの``油化学に掲載することをお願いしたところ,氏 学的お よび生化学的分野 に関す るものである。年報 に加 は快 く承諾され,帰 国後,多忙な時間をさいて,原稿をまとめ えて現在,わ れわれは毎年60～70件め報文 を発表 して られ,松尾登教授あてに送付 してこられた。 お り,これ らの別刷 を多数貴協会の皆様方 にお送 りして 以下はそれを和訳したものである。 いる。 もちろん,私 どもも皆様や他 の 目本 の化学者,生 このたび,私 の初 めての訪 日に際 して,貴協会 の桑 田 化学者 の報文 の別刷 をいただいて感謝 してい る。 会長 よ り,皆様 に話 をするよ うに とい う,丁重 な御要請 われわれの最初 の研究所 はホル メル氏所有 の古い木造 をいただいたことを初 めにお礼 申 し上 げる。このよ うな 建物 を改造 した ものであった。 しか し,今はホルメル財 機会 を得 たことは誠 に光栄 である。 団か らの出資 に加 えて,米国政府や,と くに函立保健協 つ ぎにアメリカ油化学協会 か らの御挨拶 を申 し上 げ 会 などの色 々な機 関か ら相 当額 の援助 を受 けている。7 る。私 は油化学会 の前会長であ り,現在はひ き続 き,同 年 ほど前 に新 しい研究所 を建 て,また 目下 も う一つの研 会 の理事 をつ とめ,また学会誌 め一っである ゐ吻 ゐ ど 究所 の建設 に とりかかってい る。それ ができる と,研究