东北农业研究（Tohoku.PDFVIP

東北農業研究（Tohoku Agric．Res．）46，15－16（1993） 水稲新品種「ふくひびき」の収量性と酒造用掛米適性 佐　藤　弘　一・渡　部　　隆●・桑　田　　彰■’・佐　藤　博　志＊ （福島県農業試験場会津支場・＊福島県農業試験場・…ハイテクプラザ会津若松技術支援センター） （3）施肥臭く短／a） 1　は　じ　め　に 福島県の酒造用掛米には．「トヨニシキ」，「チヨニシキ」． 「はなの舞」などの一般食用品種が用いられている。しか し，これらの酒造特性が必ずしも良好とはいえず．改良が 出穂前25日，出穂前15日，出穂後5日に施用した。酒造用 求められてきた。そのため，これまで実施してきた超多収 好適掛米品種選抜試験は基肥としてNO．5（梼肥）及び0．7 系統選抜試験において．多収性が確認された「ふくひびき」 について，1991年より掛米品種選抜試験を実施してきた。 その結果．「ふくひびき」が酒造用掛米として適すること 25日（榛肥，多肥A）．出穂前15日（多肥B）に施用した。 が確認されたのでその収量性と酒造用掛米としての特性に 3　試験結果及び考察 ついて報告する。 「ふくひびき」の出穂期は，「アキヒカリ」と「トヨニ 2　試　験　方　法 シキ」の中間で．早生の晩に属する。草型は，「アキヒカ （1）試験年次 リ」並の梓長で，「トヨニシキ」より穂数が少ない穂重型 である。収量は「アキヒカリ」対比で108％と明らかに多 超多収系統選抜試験は，1988年～1992年に，酒造用好適掛 収である。また「ふくひびき」は耐倒伏性が強く，収量は 米品種選抜試験，掛米の適特性解明試験は，1991～1992年 に実施した。 多肥にするはど増加する。品質は「アキヒカリ」並である （2）栽植様式 （表1）。多肥にした場合には単位面積当り籾数が増加し， 登熟歩合の低下が少ないので，増収に結びついている。し 超多収系統選抜試験は，稚苗．手植え．1988年は30cm×15 mとし，他の年は30cmx16cmとした。酒造用好適掛米品種 選抜試験，掛米の適格性解明試験は．稚苗，機械植え，30 質が低下する。その原因としては一穂籾数の増加が主に二 皿×16皿に設定した。 次枝梗樹の増加によるので，未熟粒が多くなったためと考 えられる（表2）。 表1超多収系統選抜試験（会津支場） 出 穂 期 成 熟期 梓　 長 穂　 良 穂　 数 倒　 伏 粗 玄米 垂 千拉 重 品　 質 品　 種　 名 （月 目） 月（ 日） （C血） c（In） 本（ ／ ポ） （0～ 5） k（g／a） （g） （1－ 9） ふ く ひ び き 8．4 9．18 80．4 19．3 453 0．0 92．2 22．2 4．3 ア キ ヒ カ リ 8．1 9．13 80．1 18．1 531 0．6 85．3 21．0 4．3 ト　ヨ ニ シ キ 8．9 9．21 91．1 19．2