ウール生地への形状记忆加工技术の开発.docVIP

獣毛素材布帛への新規プリーツ加工技術の開発 ～ウール生地への形状記憶加工技術の開発～ 概　要 当社は衣料品製造の過程で，布に対し，プリーツやシワ形状を付与したり，或いは折り目付けを行う等の加工を専門に手がける企業であるが，近年はこの分野においても，加工賃の安い中国をはじめとする海外企業の台頭が顕著である。 獣毛素材生地の女子学生服用スカートのプリーツ加工やスラックスの折り目付け加工等は，シロセット加工（ＣＳＩＲＯ〔豪州連邦科学産業研究機構〕で発明されたウール製品の形状記憶加工）による加工が一般的であったが，還元剤を使用しなければならないため，加工後に生地表面の疎水性が失われたり，風合いが損なわれる，或いは変色が起こる，　　または生地に残留した薬剤による皮膚への悪影響等の問題が生じる場合があった。 そこで，茨城県等によって新しく開発された，獣毛素材 ウール，カシミヤ，アンゴラ， キャメル等 布帛への形状記憶加工技術を応用したプリーツや折り目付け加工について提案開発支援を行い，実用化の可能性について助言した。 企 業 名　㈱西井（常総市） 業　　種 プリーツ加工業 資 本 金 ２３００万円 従業員数　７５人 生産品目　学生服，紳士用?????，????，?????，???? 1 開発した方法による加工結果　　　 ２ 従来法による加工結果 テクノエキスパート 新 井 幸 三（民間企業系） 支援内容 技術開発に当たり，工業技術センター繊維工業指導所において基礎的な加工実験を行い，その結果を応用して企業内の設備による試作加工を行った。加工条件と加工評価結果について繰り返し討議し，加工条件を絞り込んで行く方法で，開発支援を行った。 成　果 １．新たなプリーツ加工方法を応用することで，従来法と同様の外観 図１ ，同等以上 のプリーツ耐久性を有する形状記憶加工が可能であることがわかった。 ２．当社内で所有している設備のみの利用で加工が可能であり，新たな設備投資が必 要無いことがわかった。 支援効果 １．ウール等獣毛素材生地に対するプリーツ加工について，従来法によるこれまで行ってきた当社独自のノウハウに加え，新たな技術を導入することで，コスト削減や新製品開発の可能性が広がった。 ２．更なる条件等の検討により，加工時間の短縮，プリーツ耐久性の向上が可能である。