2-Guanidinoethanol のけいれん誘発作用に関する生理学的研究.pdfVIP

2-Guanidinoethanolのけいれ ん誘発 作用 に関す る生 理 学 的研 究 岡山大学医学部脳代謝研究施設機能生化学部門(主任:森 昭胤教授) 枝 木 彰 (昭和62年5月20日受稿) Keywords:2-グアニジノエ タノール グアニジ ノ化合物 けいれ ん誘発物質 GABA拮抗物質 guanidinobutanoicacid(GBA)が増加 す る こ 緒 言 とを報告 し,グ アニジノ化合物 のけいれ んにお 1861年Strecker1)がguanineの酸 分解 物 中 ける役割 の研究 が本格 的に始 まった.そ の後,脳 にguanidineを同定 して以来,動 物,植 物 よ り 内 でguanidinoethanesulfonicacid(GES) 約100種の グアニ ジノ化合物 が分離 同定 されて (taurocyamine)がPTZ誘発 け いれ ん発作 直 い るが2),その生理機能 が明 らかになっている 前 に増加 し,電 激 けいれ ん中 には減少 す る こ グアニジノ化合物 は少 ない.代 表 的なグアニ ジ と8),さらに は, 2-guanidinoglutaricacid ノ化合物 の1つ であるarginine(Arg)はurea (GGA)がけいれ ん発現 中の大脳 コバ ル ト焦点 cycleの構成 メンバ ー として生体 内 よ りの窒素 に出現 す る ことが報告 された9).GBA,GES 排泄 の役 を担 って いることは周知 の とお りであ お よびGGAは ウサ ギや ラッ トの脳質 内に投与 る.ま たcreatine(CTN)は す ることによ りけいれ んが誘発 され ることが明 , Argとglycine か らguanidinoaceticacid(GAA)を経 由 して らか とな ったため,10,11,12,13)グアニ ジノ化合 合成 され,さ らにphosphateを結合 す る こと 物 が 中枢神経系 の異常興奮 に何 らかの役割 を演 に よ り高エ ネル ギー化合物 とな り筋収縮 にエネ じている ことが示唆 された. ルギー を供給 している ことな どが良 く知 られて ヒト尿 中に見い出 された新 しい グアニ ジノ化 合 いる.あ る種 のグアニジノ化合物 はまた,い わ 物 で ある2-guanidinoethanol(GEt)は,その ゆるuremictoxinとして も知 られ, guanidi 後 ラ ッ ト,マ ウス,ウ サ ギ,ネ コな どの尿 中に nosuccinicacid3),methylguanidine4)などが も存在 が確認 され,さ らにラ ッ ト脳 内 にも存在 uremiaの症状発 現 の一翼 を担 って いる と も考 することが見い出 された14).ウサ ギ還 流 腎 を使 えられてい る5). 用 した研 究 よ り,GEtはArgとethanolamine グアニジノ化合物 とてんかんの病態生理 に関 (EA)より生合 成 され る ことが明 らか となっ す る研 究 は, 1940年Murryら6)がessential