指導資料 特別支援教育 第187号.pdfVIP

.pref.kagoshima.jp/ （通巻第１８９９号） 指導資料 特別支援教育 第187号 鹿児島県総合教育センター 対象 幼稚園 小学校 中学校 平成28年10月発行 校種 高等学校 特別支援学校 学習集団に応じた単元 ・題材指導計画の作成 －知的障害教育における指導内容の選択 ・組織を踏まえて－ 知的障害教育における教科別の指導では，一人一人の実態差が大きいため，全体指導計画 だけでなく，個々の実態に即し，学習集団に応じた単元 ・題材指導計画を作成することが必 要である。中学部国語科の題材指導計画を例に，全体指導計画を学習集団の実態に応じた単 元 ・題材指導計画として作成する際のポイントを紹介する。 学習指導要領の内容から選択 ・組織する。 １ はじめに 内容は大まかな段階別に示されており，学 知的障害者である児童生徒を教育する特 習集団の一人一人の実態差が大きい場合， 別支援学校では，自立と社会参加を目指し， 教師にとって具体的な指導内容をイメージ 全体指導計画としての年間や単元 ・題材指 しにくい。学習集団の単元 ・題材指導計画 導計画に 「何を学ぶのか」を示している。 の作成は，一人一人の実態に応じて具体的 児童生徒一人一人は，発達の段階や認知の に指導内容を整理し，学習集団の実態を明 特性，学習上の困難さなどにより，学習の 確にして指導内容を選択 ・組織することが 習得状況にばらつきがある。したがって， 必要である。当センターでは，身に付ける 「各教科等の目標及び内容の系統性はどの べき具体的な指導内容を 「特別支援学校 ような状況か」， 「どのような指導や支援 （知的障害）における具体的な内容の例」 が新たな学びや活用につながるか」を捉え， （試案）として，小学部３段階，中学部１ 指導内容の選択 ・組織を行い，学習集団の 段階，高等部２段階で，各教科の内容ごと 単元 ・題材指導計画を作成する。しかし， に作成した （図１）。この内容の例に基づ その作成方法や手順が，教師にとって分か いて指導内容を選択 ・組織し，具体的な指 りにくいという課題がある。 導計画を作成できる。例えば，学習指導要 領の中学部国語 「（４）書く」の内容は， ２ 指導内容の選択 ・組織 「簡単な手紙や日記などの内容を順序立て 全体指導計画の単元 ・題材の指導内容は， て書く」と記されているが， 「見聞きした - 1 - ことや経験ことなどについて，できるだけ めた例で，国語における個人の発達の 順序立てて書く」や 「簡単な手紙や日記を 段階や既習の状況を概観できる。 「聞 書く」などの13項 目で具体的に示した。 く」， 「話す」， 「読む」， 「書く」 において，３歳から５歳以後の内容が 学習上の課題として考えられる。 ② 個