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建設業者のための取引適正化に関する講習会 建設業法に関する講義資料 ～下請契約における元請負人 ・下請負人の義務～ 平成２２年１１月 国土交通省北陸地方整備局 目次 はじめに ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1 １ 法令遵守 （コンプライアンス）について ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2 ２ 建設工事の請負契約の原則 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2 ３ 見積り ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥3 ４ 書面による契約の締結とその内容 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥6 ５ 不当に低い請負代金の禁止 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥8 ６ 不当な使用資材等の購入強制の禁止 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥10 ７ 一括下請負の禁止 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥11 ８ 下請代金の支払 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥14 ９ 検査及び引渡し ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥15 10 特定建設業者の下請代金の支払期日等 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥17 参考１ 建設業法の条文を読む上で留意すべき用語 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥21 参考２ 【法令遵守 ・取引の適正化に関する参考資料】 ‥‥‥‥‥‥‥‥23 【法令について】 この冊子は、平成２２年１１月１日現在で施行されている法令に依拠して記述しています。 【解説中の用語について】 この冊子における用語は、特に断りがない限り、建設業法の用語によっています。なお、 建設業法の用語については留意すべき事項がありますので、参考１を参照して下さい。 【解説中の記号について】 元 ○ ：下請契約の場合において、元請負人に適用される規制であることを示す。 下 ○ ：下請契約の場合において、下請負人に適用される規制であることを示す。 請 ○ ：発注者が注文者である請負契約の場合において、請負人に適用される規制であるこ とを示す。 違反→ ：違反した建設業者に対し法令により課される可能性のある処分を、矢印の右に 掲げている。 →監督処分 ：建設業法第２８条又は第２９条の規定による監督処分 （指示、営業の 停止、許可の取消等） →独禁法による処分 ：私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律による処分 （排除措置命令、課徴金等） はじめに この冊子は、本年創設された建設業取引適正化推進月間の行事として行う 「建設業者のための取引適正化に関する講習会」における建設業法に関する 講習テキス トとして作成したものです。 建設業取引適正化推進月間は、その名称のとおり建設業における取引の適 正化のため設けられたものですが、その主眼は、下請取引の適正化です。 といっても、これは特別なことを求めているのではなく、建設業法を遵守 して取引を行おう、ということに尽きています。 建設業法は条の数が１５０を超える大きな法律であり、また、多忙な日々 の業務においてその条文を見ることはあまりないものと思われます。中には 「建設業法を一度も読んだことがない」という方もあるでしょう。 しかし、建設業法は、建設業にとって根幹的な法律であるとともに、業務 のやり方に係わる規制を定めていますので、当然のことながら、その正しい 理解がなければ、適法に業務を行うことができません。 このため、この講習会では、建設業法による取引に係る規制について、規 制の趣旨を含め、正しく理解していただくことを目指しています。 そこで、取引に係る規制の中から基本中の基本であるものを思い切って厳 選し、関係する条文が比較的わかりやすい文章になっているので法律の条文 を参照しながらその解説を行うこととしました。皆様の建設業法と取引適正 化への理解を深める一助になれば、幸いです。 - 1 - １ 法令遵守 （コンプライアンス）について 企業の法令違反は、単に刑事罰や行政処分といった法律上の制裁