遺伝子発現情の解析.pptVIP

遺伝子発現情報の解析 DNAマイクロアレイによる発現情報解析について 出典：「バイオインフォマティクス入門」, pp.134-142 調査レポート 才野，平成１４年１１月１６日 遺伝子発現情報データベース 問題点 遺伝子発現の定量化方法が確立されていない 発現しているか、いないかの線引きが困難 ある生物がもつすべての遺伝子の発現情報をカバーしていない DNAマイクロアレイ技術 遺伝子の発現をハイスループットに定量可能 データを生産した研究室中心にデータベース化 遺伝子発現データの公共データベース化 データベースを利用して何かを見つける「バイオインフォマティクス」 マイクロアレイデータを解析する「バイオインフォマティクス」 DNAマイクロアレイによる発現情報解析の実際 コンピュータを使用した操作が非常に多い 実験後のデータ解析が発現情報解析において非常に重要 データ解析の流れ １．イメージ解析 スキャナーから得られた画像をイメージ解析して、各スポットの蛍光強度を定量化する リファレンスとターゲット片方の蛍光を赤のチャネルに、もう片方の蛍光を緑のチャネルに割り当てて画像２枚を重ね合わせて解析を行うので、片方だけで発現強度の強いものは赤か緑になり、両方で出ているものは黄色に見える その後の解析には使えそうにないスポットにフラグを立てる 解析にはScanAlyze というソフトウェアが用いられる 高価だがImaGene、ArrayAnaluzer などがある ２．データ前処理：データ精度管理と正規化 DNAマイクロアレイはまだ開発発展途上の技術であることや、大量の遺伝子ハイブリダイゼーションを一度に扱うため、データ精度管理が重要 ２回以上実験を行って再現性をみることが一般に行われている PRIMによるスポットの自動的な取捨選択の手続き ①人間の目で見て明らかにスポットが欠けているものを除く ②リファレンスとターゲット組織の両方のシグナル強度が、バックグラウンドシグナルよりも低いスポットを除く ③重複実験の結果、再現性のないスポットを除く 複数の実験を比較解析する際には、正規化を行ってデータの補正を行う必要がある ３．データマイニング クラスタリング（クラスター解析） 階層的クラスタリング 直感的にわかりやすいが計算量が多く結果を出すのに時間がかかる 最短距離法、最長距離法、群平均法、ウォード法 非階層的クラスタリング K-means法、SOM、PCA、SVMなど ClusterやXClusterでクラスタリングを実行、 TreeViewで結果を見ることができる MeV (複数のクラスタリングを横断的に比較解析できるツール） ある手法で得られた遺伝子グループを色でマークしておくことで、別の手法でクラスタリングし直したときにどうなったか視覚的に見ることができる 「stable cluster (安定なクラスター）」を容易に見出せる stable cluster は発現が相関しているグループとして信頼の高いものと見なせる ３．データマイニング 2.　　発現パターン相同性検索 配列解析における「配列データベース検索」に相当するツールが発現解析においても必要 RINGENE （遺伝子発現パターン相同性検索ツール） 配列相同性検索では見つからなかった遺伝子同士の関連性を見つけることが期待される 類似性の尺度として相関係数を用いているため、逆相関関係にある遺伝子群の同定も可能 組織ごとの重みを変えることで、ある系でのみ発現が相関、逆相関している遺伝子群を見出すことができる それらの情報を使って、遺伝子発現情報からの機能アノテーションも可能 ３．データマイニング そのほか 何らかの意味を持った遺伝子群が得られた後、どんな機能を持った遺伝子があるか調べる際に、遺伝子機能アノテーションが十分でないと解析ができない 統計解析の結果を信頼してよいかどうかの確認が必要 誰がどういう実験に使ったか、どのスキャナーで読み込んだかなどの情報は必要に応じて参照できる必要 LIMB マイクロアレイに特化したデータ整理のしくみ マイクロアレイデータの標準化、公共データベース化 DNAマイクロアレイによる発現データはMGEDを中心にデータベース化が進められている 以下の５つのワークグループを中心に議論が展開 ①実験の記述法とデータ表現の標準化 ②マイクロアレイデータのXML変換フォーマット ③実験試料記述のためのオントロジー ④正規化、品質管理と異なった実験法での比較 ⑤データマイニング マイクロアレイデータの公共データベース化はまだまだこれからというのが現状 まとめ 発現データだけでは新規な発見は困難 プローブの配列データやそこから出てきた配列解析結果、その遺伝子