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臨床研究・治験における教育 臨床研究・治験における教育 ー京都大学SPHにおける取組を中心にー ー京都大学SPHにおける取組を中心にー 京都大学大学院医学研究科 薬剤疫学 川上 浩司 2008年1月19日 JCPM第一回シンポジウム 臨床研究へのきっかけ 臨床研究へのきっかけ 高い質の診療基盤 診療に基づいた問題意識（リサーチクエスチョン）に ある 日常診療において直面する様々な疑問は、診断、治 療、看護、リハビリテーション、さらには予防と多岐に わたる 医師をはじめとした医療従事者は、そのようなきっか けから、疫学、薬事、統計、倫理などの知識と研究の ための実践力を修得していく →しかし学ぶべきとこ ろと時間がない 米国のSchool of Public Health 米国にはJohns Hopkins SPH(1916年創立), Harvard SPH(1922年創立)など27校。 最も大きいJohns Hopkins SPHでは教官数約 400名、学生数約250名。 Medical School と独立のところと一部門のとこ ろ（Yale大など）がある。 臨床研究分野振興の障壁 臨床研究分野振興の障壁 （1） 日本には臨床研究を指導、実施する教官が少なく、講座 も少ない。大学教育において医学部（医科大学）、大学院は発 展を遂げたが、public health schoolに相当する学府は2000年 まで日本には存在しておらず、MPH（Master of Public Health） などの学位も認知されていない。 （２） 臨床試験をふくんだ臨床研究を支援するような人材（生 物統計家やＣＲＣなど）を大学病院等の医療機関に擁するため のポスト、給与や人事制度を含めたインフラ構築がない。 （３） 日本の医学教育は、明治以来、ドイツ流基礎医学を重視 してきており、イギリスなどから広まった臨床疫学研究は軽視さ れる傾向にある。医学部教官においても、臨床疫学研究や統 合型研究はあまり評価されず、比較的短い期間で研究が論文 に結びつく基礎医学研究に造詣が深い方々が殆どである。 臨床研究（臨床疫学） 臨床研究（臨床疫学） における取組 における取組 中央教育審議会「大学院における高度専門職業人養成について」 中央教育審議会「大学院における高度専門職業人養成について」 平成１４年８月５日 平成１４年８月５日 専門職大学院は，高度専門職業人養成に特化した実践的な教 育を行うものであり，研究者養成を目的としないことから，特定の 研究課題についての研究を行わせ，その成果をまとめさせるという 方法ではなく，体系的な授業を中心に教育を展開することが有効 な場合も多いと考えられる。 このため，教育方法については，専門職大学院の目的を踏まえ， 設置基準上は個別の研究指導は必須とせず，授業科目の履修の みを必須とし，事例研究，討論，現地調査，実習その他の適切な 方法の授業により，国際水準の高度で実践的な教育を行い，社会 経済の各分野で指導的な役割を果たし，国際的にも活躍できる人 材を養成する。 京都大学・社会健康医学系専攻（１） 「医学・医療と社会のインターフェイス」 日本で初めてのSPH（School of Public Health) 従来の日本の公衆衛生学（保健所行政のイメージが 強い）とは異なり、より広い領域を対象とする「社会健 康医学」 医療・保健分野における問題解決能力を