水文水理观测第1节总说目次-国土交通.PDF

第 2 章 水文・水理観測 第１節 総説 目 次 第 1 節 総説 1 平成 26 年 4 月 版 第2章 水文・水理観測 第1節 総説 ＜考え方＞ 本章は、河川・砂防に関わる計画と管理等のためのデータを得ることを目的とした、降水量、 水位、流量、地下水及び関連水文気象要素等の観測と、結果の整理・分析に必要な技術的事項 を定めるものである。 本章で扱う水文・水理観測については、以下の３つのカテゴリーに分けることができる。本 章各節とこれら３つのカテゴリー（サブカテゴリーまで含めると４つ）との関係については、 ３）で述べる。 ・ カテゴリー１：基盤・汎用観測 ・ カテゴリー２：特定目的観測 ・ カテゴリー３：総合観測 3.1 河川の流れの総合的把握 3.2 河川・流域の水循環把握 なお、調査編において、このカテゴリー分けは、観測が重要な位置を占める本章と第 21 章 海 岸調査 の２つの章に用いる。また、このカテゴリー分けは観測に対してのものであり、１つの 観測所において複数のカテゴリーにまたがる観測が行われる場合もあり、観測所を無理に１つ のカテゴリーに当てはめる必要はない。 １）３つのカテゴリーの説明 a） カテゴリー１：基盤・汎用観測 水文・水理量に関する基盤的な情報を汎用目的に蓄積するための観測である。その特徴は 次のとおりである。 ・ 降水量、水位、流量など、個々の水文・水理量を対象とし、それ自体の把握が観測 の第一の目的となる。 ・ 当該水文・水理量に対応した観測法単独で所要の精度を確保することが基本となる。 ・ 基盤的情報として、汎用的に活用できるように蓄積される。 ・ 代表的な活用として統計資料用のデータ蓄積があることなどから、長期にわたる継 続的な実施、手法の一貫性、全国的な網羅性が重視される。 ・ 精度や信頼性について一定の条件を満足する均質な情報が蓄積されるよう、一律な 精度管理がなされることが基本となる。 ・ 観測法については信頼性・確実性・堅牢性が重視される。 ・ 観測手法の技術的改良は、慎重な検証を伴い、段階的な改善を通じて逐次行われる ことが基本となる。 ・ 観測の実施方法等に関して、法律や業務規程（国土調査法、気象業務法、水文観測 業務規程等）により定められる部分が多い。 なお、特に、基盤・汎用観測の観測機器においては、災害等による欠測等の不測の事態に 備え、観測の二重化や機器の水没対策など、適切な対策をとることが重要である。 b） カテゴリー２：特定目的観測 特定の目的のために水文・水理量を把握する観測である。目的としては、「ある個別の技術 判断を行うこと」や「ある個別の技術情報を得ること」などがある。たとえば、水防活動等 第2章 第1節 － 1 において、的確な予警報や早期避難などの実施に役立てるため、特定の場所の降水量や流速、 洪水位、氾濫水位などを把握すること、河道内の洪水流や洪水氾濫流、浸水、津波、土石流 等の痕跡高の空間分布を測定することなどがある。その特徴は次のとおりである。 ・ 汎用的な活用が主目的ではないことから、目的に応じて行うことが基本になる。 ・ 個々の目的に応じて、最適な観測手法を柔軟に採用し、観測の実施方法についても 機動的となることがある。 ・ 観測手法あるいは観測結果の利用方法について、先導的取組となる場合がある。 ・ 観測データの蓄積方法については、個々の目的に応じて適宜行うことになる。 c） カテゴリー３：総合観測 単一箇所