学务雑感-北海道大学.PDFVIP

2013.3.21 北海道大学保健センター 第119号 学務雑感 学務部長 村 田 幸 彦 １．雪に覆われた北の大都会 活発な意見交換を行ってほしいものである。 札幌の積雪が平年の１．６倍となった今年の雪の ３．学校説明会 多さに、私の２０年前のことが思い起こされる。北 一昔前ならば国立大学が高校を訪問し、学校説明 海道で生まれ育った私が、車道にうず高く積もった 会を行うことは考えられないことであった。しかし、 札幌市内の雪に、「なにこの雪の多さは、こんなとこ 少子化の影響等で１０年以上前から、北大もアドミ ろに人が住めるわけがないよ」と強く思ったことが ッションセンターが中心となって積極的に道内・外 あった。人事異動で千葉県に住み、３年目の１月に の高校を訪問し、北大のピーアールを行っている。 出張で札幌に来た時のことである。本州の雪が少な 特にオープンキャンパスや「進学相談会ｉｎ東京 い世界にたった３年間住んで、札幌の良いところだ ・大阪・名古屋」は、全学の協力により広報活動に けが頭に残って、冬の厳しさをすっかり忘れていた。 取り組んでいる。平成２４年度のオープンキャンパ 雪に埋もれた北の大都会を体験したことが無い人 ス参加者は延べ約１万人を超え、飛躍的に伸びてい に、除雪の大変さと雪で遊ぶ楽しさを口頭で説明す るが、その約３分の１は道外からの参加者で、北大 るのは、なかなかむずかしい。昨年、雪が少ない地 を選ぶ参考としている。また、７年目を迎える進学 域から北大に入学し、気候のいい北海道を満喫した 相談会の参加者は毎年増加し、平成２４年度は約１， 学生にとっては、特に多い今年の雪にはさぞびっく ８００人となり、本州の学生の北大選びの大きな参 りしていることだろう。でも、この厳しい冬を乗り 考となっている。私も、３年前に甲府盆地にある高 越えたら、春にまたあのすばらしい北大構内の新緑 校に説明に行った事がある。前日に鈴木先生のノー を目にすることができ、昨年入学した学生は、きっ ベル化学賞の受賞が発表された日で、訪問した高校 と去年の緑よりさらに強い感動を覚え、目を輝かせ の先生や生徒に「おめでとう」とさっそく言われ、 ることと思う。 鼻が高かったことが懐かしく思い起こされる。 ２．学生の出身地割合 ４．就職 皆さんご承知のように本学の学生は他の大学と違 ところで、北大の学部学生の就職先は、本州が多 い、日本全国から集まっているということが、北大 いのだろうか。キャリアセンターによると、学部に の大きな特徴の一つとなっている。平成２４年度の より多少違いはあるが、平成２４年３月の道内就職 入学者の出身地は、道内が４２．６％、次に多いの 者は４６．２％となっている。私は、親元を離れた が関東１７．８％、その次が北陸・中部１５．３％ 若者が次の時代を作っていくのだと、根拠もなく勝 となっている。 手に思っているのだが、北大生が日本全国・世界各 また、一般入試志願者の道内外別をみると、平成 国を舞台に大いに活躍することを期待している。定 ２５年は道外出身志願者が５８．６％と道内より道 年を迎えた私は学生に、早く親離れし、独立精神を 外出身の志願者が多い。道外出身志願者が多いのは、 養ってくれることを切に願っている。 平成２３年から続いており、その前の平成１６年～ ５．若者の夢 平成２２年の７年間は、道内の志願者が多かった。 最後に、アパート等でひとり暮らしをしている学 さらにその前の昭和６２年～平成１５年の１７年間 生が多いと思うが，困ったときはぜひ学務系職員や は、また道外の志願者が多く、さらにその前という