方位と针路 - Biglobe.PDF

1 ◆ 方位と針路 １ 方位・針路とは 方位（B’g）は､一般に北を基準にして測るものである。測者から見て北の方向を方位 の０°と定め、それから水平線に沿って右回りに３６０°まで一周して測って表す。 針路（Co.）は､船の船首方位を測ったものである。 ２ 方位と針路の種類 方位や針路を測る基準となる北には､真北（T.N.）、磁北（M.N.）及びコンパスの北（C.N.） の３種類がある。真北は、真子午線に沿って北極を見る方向である｡磁北は、磁気子午線 に沿って磁北極を見る方向である｡コンパスの北は、磁気コンパスに装備されたコンパス カードの北の目盛りが指す方向である｡ イ 方位の種類 方位には、次にあげる①～③の３種類がある｡ ① 真方位：真北を基準にして測った方位を真方位（T.B’g）という。 ② 磁針方位：磁北を基準にして測った方位を磁針方位（M.B’g）という。 ③ コンパス方位：磁気コンパスのコンパスの北を基準にして測った方位をコンパス 方位（C.B’g）という。 真北（T.N.） 磁北（M.N.） コンパスの北（C.N.） 偏差 ①真方位T.B’g 自差 物標 違差 ②磁針方位M.B’g ③コンパス方位C.B’g 測者 [記号の読み方] T.N. ：ツルーノース M.N. ：マグネテックノース C.N. ：コンパスノース T.B’g ：ツルーベアリング M.B’g ：マグネテックベアリング C.B’g ：コンパ スベアリング ロ 針路の種類 針路には、次にあげる①～③の３種類がある｡ ① 真針路：真北を基準にして測った船首方位を真針路（T.Co.）という。 2 ② 磁針路：磁北を基準にして測った船首方位を磁針路（M.Co.）という。 ③ コンパス針路：磁気コンパスのコンパスの北を基準にして測った船首方位をコンパ ス針路（C.Co.）という。 真北（T.N.） コンパスの北（C.N.） 磁北（M.N.） 違差 偏差 自差 ①真針路（T.Co.） ②磁針路（M.Co.） ③コンパス針路（C.Co.） 船首方向 測者 [記号の読み方] T.Co. ：ツルーコース M.Co. ：マグネティックコース C.Co. ：コンパスコース ３ 偏差・自差 及び違差とは 磁気コンパスで測った物標のコンパス方位は、必ずしも物標の真方位に一致しない。 その原因は、偏差（Var.）と自差（Dev.）の存在にある。偏差は、測者から見た真北と 磁北との差角であり、自差は、測者から見た磁北とコンパスの北との差角である。両者 を加えると、測者から見た真北とコンパスの北との差角となる｡この差角を違差(C.Er.) という。違差があるとき、コンパス方位と真方位が一致しなくなる。 イ 偏差とは、測者から見た真北と磁北との差角をいう。偏差の符号は、真北を基準