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真庭市総合教育大綱 ～ 個性と能力を十分に伸ばし、互いにライフスタイルを応援しあう「まち」 ～ 平成28 年7 月 岡山県真庭市 目 次 はじめに（人類の可能性に信頼して） - 2 - 第１ 大綱策定の趣旨 - 3 - 第２ 大綱の位置付け - 3 - 第３ 基本目標（教育・子育て・学術・文化に関する目指すべき姿） - 3 - 第４ 学術について - 5 - 第５ 教育・子育てについて - 6 - ＜全般＞ - 6 - ＜子育て・幼児教育＞ - 6 - ＜学校教育＞ - 7 - ＜生涯学習＞ - 8 - 第６ 文化・スポーツについて - 9 - おわりに - 10 - - 1 - はじめに 「人類の可能性に信頼して」※1 生来、私たち「人間」は、周りに興味を持ち、知り学びたがり、実践し、支えあいながら自分にあ った人生を選ぶという、幸せに生きるための力をもっています。その能力を生かし、「ヒトから人間」へ ※2 成長する ように、教育、学術及び文化を通じて良心と叡智を重ね、文明を築き、私たちは「生 き物から人類」へと精神的・知的な成長を連綿と続けてきました。 これこそが、人類誕生から今までの私たちの誇りであり、未来です。 教育、学術及び文化は、人類と社会全体にとって普遍的な価値を持っています。私たちは、だ れもが自分の幸せを追求し、潜在能力と個性を伸ばし、人格の完成を目指し、互いに幸せに生 きることができる社会を築いていくことができます。 ※3 ※4 「貧困 」とは、「潜在能力 を実現する権利のはく奪」をするものです。幸せに生きるための力 も潜在能力の一つです。今、家庭の経済的格差の拡大と固定化だけではなく、時間や精神的な 余裕がないために、子どもだけでなく大人もその潜在能力を伸ばすことをできない場合があります。 いじめや虐待、差別、偏見などで潜在能力を伸ばすことができないこともあります。地域や団体な どの人間関係が希薄になり、応援しあう力が弱くなっています。 潜在能力を伸ばすことができない、その機会があることすら知らないなど、経済的なものだけでな く精神的、文化的な「貧困」のために、自信を失いかけ自分の可能性を見失っている人がいます。 社会の貧困化が進行しています。 社会的貧困を克服し、自信と希望をもって「幸せ」に生きていくための力を伸ばすために、教育、 学術及び文化が最も重要なものです。そして、その恵沢を人生の幸せに結びつけることが、何より 大切なことです。 学びたい、知りたい、実践したいと望む「ひと」に望む環境を用意すること、「ひと」の思いに寄り添 い認めあい支援しあうこと、今を生きる人類、社会の責任として、真庭市民はこれに取り組みま す。 ※1 日本国憲法前文「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自 覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意し た。」に由来し、「人類の可能性に」より社会的課題である貧困を克服することの決意を表すもの。 ※2人間は動物の「ヒト」として生まれる。この「幼いヒト」が、親、家族、大人、子どもなど「自分」とは違う「他者」 と出会い、さまざまな経験のなかで「他者」のなかで生きていく方法を身に着け「人間」となること。 ※3 潜在能力を伸ばすことができない状況。経済的な困窮だけでなく、性別や年齢、国籍、社会情勢など様々 な要因によるものがある。 ※4人生の価値を見出し、人生を選択し、自由に生きることができる機能の集合。アマルティア・センが提唱した。 - 2 - 第１ 大綱策定の趣旨 真庭市にとって一番大切なものは、市民一人ひとりです。「多彩な真庭の豊かな生活～真庭 ※5 ライフスタイル 」の実現を真庭市総合計画の基本目標に掲げ、だれもが自分のライフスタイルを 実現する「まち」づくりに取り組んでいます。 豊かな生活とは、たくさんの選択肢の中から自分にあったものを選ぶことができることです。性差 や国籍、障がいの有無などに関係なく、