応力解析塗料 - tecgihan.co.jp.pdfVIP

応力解析塗料 使 用 説 明 書 目 次 1. まえがき1 項 2. 塗料の種類および記号 1 項 [1] 応力解析塗料 STRESSMARK Ⅱ ST [2] 応力解析塗料用アンダーコート STRESSMARK Ⅱ UC [3] 応力解析塗料用剥離洗浄液 STRESSMARK Ⅱ RC [4] 応力解析塗料 STRESSMARK Ⅱ ST とUC の塗装可能面積 3. 実験手順および用具 2 項 3.1 実験手順 3.2 用 具 4. 実験方法 3 項 4.1 乾燥温湿度条件の調査 4.2 塗料グレードの選定 [1] 乾燥温湿度条件からの選定 [2] ひずみ感度からの選定確認 4.3 表面の前処理 4.4 塗装方法 [1] アンダーコート STRESSMARK Ⅱ UC [2] 応力解析塗料 STRESSMARK Ⅱ ST シリーズ 4.5 乾燥法 4.6 負荷試験法 4.7 亀裂模様の検出と記憶 4.8 塗膜の後処理 5. 応力解析塗料を使用する際の注意事項 9 項 [1] 塗装時の注意事項 [2] 塗料乾燥時の注意事項 [3] 負荷時の注意事項 付 録 11 項 1. STRESSMARK Ⅱ ST シリーズ塗膜の亀裂特性 11 項 1.1 乾燥過程におけるひずみ感度特性 1.2 塗膜の力学モデルと負荷時間特性 [1] 力学モデル [2] 負荷速度特性 [3] 応力緩和特性と圧縮試験 1.3 その他 [1] 塗膜の熱膨張係数と空冷増感法 [2] 亀裂生成条件 2. 塗装要項 14 項 3. エアゾール缶の取扱注意事項 17 項 4. 適用実例 18 項 まえがき 応力解析塗料とは、物体表面の応力解析に用いられる特殊な脆い塗料のことをいい、学術的には“脆性塗 料”、通称では“ひずみ塗料”ともいわています。この塗料を試験面上に塗装し、乾燥・硬化させてから 負荷すれば、ある応力レベル以上の塗膜には亀裂が現れ、鮮明な亀裂模様を描きます。この亀裂は引張主 応力に垂直で、そのピッチと応力値間には対応性があるので、校正用の試験片（後述、ひずみ感度検定試 験片）を用いれば、大略の定量的解析ができます。 したがって、試験物体の危険な高応力箇所を見落とさずに、直接肉眼で全体の応力分布を把握できるので、 現場技術者から特に実用的な解析法として注目されています。他のひずみ計、例えば電気抵抗ひずみ計を 用いる場合でも、この塗料を併用すれば、まず測定すべきキーポイントと主方向が分かるので、多数のゲ ージと高価なロゼットゲージ（3 軸）を省き、非常に合理的な測定を行うことができます。 応力解析塗料 STRESSMARK Ⅱは以上の特性を十分に発揮し、特に使用しやすいように製造された もので、次のような特長を持っております。 1) エアゾール（エーロゾル）型ですので、スプレイガンやコンプレッサ等が不要で、簡便に塗 装することができます。 2) 自然乾燥用ですので、加熱処理が一切不要です。 3) ひずみ感度（亀裂を生じるときの最小のひずみ値）が極めて優れ、図 2 に従って適合するグ レードのものを選べば700 から 800 マイクロストレイン前後の感度が容易に得られます。 また、負荷時に 5℃前後の空冷を行えば、450 から 550 マイクロストレインにすることが 可能です。 4) 塗装さえできれば、複雑な形状をした構造物や運動体にも応用され、容易に応力解析を 行うことができます。 5) スプレイガン専用の塗料を別途用意することもできます。 2． 塗料の種類および記号