テスト技法を適用する際に支障となる事項とその解決策 .pdfVIP

テスト技法を適用する際に支障となる事項とその解決策 Obstacles in applying the test technique and their Solutions 主査 ：奥村 有紀子 （有限会社デバッグ研究所） 副主査 ：堀田 文明（有限会社デバッグ研究所） 副主査 ：秋山 浩一（富士ゼロックス株式会社） リーダー ：細野 隆章（キヤノンファインテック株式会社） 研究員 ：窪田 邦夫（カルソニックカンセイ株式会社） 吉田 亮平（株式会社東京ビジネスソリューション） 北川 尚理（株式会社ユニケソフトウェアリサーチ） 川田 修 概要 研究員の所属する組織では，ソフトウェアの機能が増大し複雑になっているにも関わら ず，開発期間が短縮されテスト期間が十分にとれない状況である．そのため効率的にテス トを行うための手段であるテスト技法を学び実業務への適用を試みる．しかし，テス ト技 法を学んでもなかなか実業務では適切に適用できず，作成したテス トケースは人によりバ ラつきが発生する． 本研究では，実業務において適切にテス ト技法を適用する際に，支障となる事項と除去 方法をまとめ，テス トケース作成における属人性を排除する条件を抽出した． Abstract In the organization of the researcher, it is a situation that does not take enough test period despite the fact that complicated function of software increases, development time is shortened. To seek to apply to the actual operations to learn test technique is a means for performing the test efficiently therefore. However, it can not be properly applied in the real busine ss quite even learn testing techniques, variation is born in a test case that was created by people. In this study, when applying the test methods as appropriate in actual operations, and the combined removal methods and what the problem was extracted conditions to eliminate Zokujin resistance in the test case creation. 1. はじめに 研究員の所属する組織では，ユーザーの多種多様な要求にこたえるべくソフトウェアの 機能が増大し複雑化している．その一方で，開発期間は短縮されテスト期間が十分に取れ ない．このような現状から効率よく欠陥を見つけるために，テス ト技法の導入を試みてい る．欠陥とは要求された機能をコンポーネントまたはシステムに果たせなくする，コンポ ーネントまたはシステムの中の不備である[1]．しかし研究員からは，テスト技法導入のた め技法を学んでも実業務で適用しようとすると教科書通りにはいかず適切に適用すること ができないという声が挙がった．そのような状態で作成されたテス トケースは，人により バラつきが発生し，実行しても欠陥が発見できない恐れがある．このような背景から，本 グループでは例題に対してテスト技法を適用し，実業務でテス ト技法を適用する際に支障 となる事項を抽出した． 本論文の構成は以下の通りである．2章では研究課題を述べる．3章ではテス ト技法の 調査と検証結果について説明する．4章ではまとめと考察を述べ，5章では今後の課題を述 べる． 1 2. 研究課題 2.1.前提条件 本研究を進めるにあたり以下を前提条件とした． ・ 対象者はテス トの実務経験があり，テス ト技法については概念や教科書程度の知識 レベルでは適用方法を理解しているが，実業務では適