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平成１７年度エネルギー使用合理化電子タグシステム 開発調査事業 自衛隊の国際平和協力活動における補給業務での 電子タグ利活用検討のための実証実験 報告書 平成１８年３月 財団法人 防衛調達基盤整備協会 電子タグ実証実験プロジェクト全体連絡会議 －0－ はじめに 防衛庁が行っている総合取得改革においては、新たな脅威や多様な事態に伴う多様な任務に有効 に対処するため、また、統合運用に資するため、統合的な補給管理に積極的に取り組むとともに、 必要な時に、必要なものを低コストで部隊に供給するための迅速で効率的な補給システムの確立を 目指した各種取組が行われている。 このような補給改革の取組のひとつとして、既に「RFID の活用に向けた検討」も行われており、 電子タグは、より速く確かな補給を実現するためのサプライチェーンマネジメントの一手段として 入出庫管理や在庫管理での利活用や部隊の緊急展開時における利活用の可能性があるため、今後、 米国国防総省等の動向と整合をとりつつ、自衛隊の業務環境に則した利活用について検討するとさ れている。 また、自衛隊は、従来にも増して国際平和協力業務等の海外における多様な任務へ有効に対処す ることが求められており、かかる国際平和協力業務をより効果的に実施していくためには、任務等 の特性に応じた部隊に対する迅速で効率的な補給システムを早急に確立しなければならないが、本 システムは、国際平和協力活動業務の補給の特性から、極めて短期間のうちに、物資の配送計画の 策定や輸送管理を行い、荒廃した現地に物資を集積し、友好国との物品融通やセキュリティを含め、 僅かな人数で効率的に物品管理を行い得るとともに事態の変化に柔軟に対応でき、しかも本国から も管理状況を把握し得るものでなければならない。 本事業では、このような補給システムにおける電子タグの利活用の可能性を検証するため、防衛 庁・自衛隊の協力を得て、輸送計画の策定、補給処への物資集積、梱包と払出に始まり、陸・海・ 空自によるトラック輸送、海上輸送、航空輸送を経て現地宿営施設に集積され、更に撤収に至るま での国際平和協力活動の補給のサプライチェーンを模擬した広範囲な領域での統合的な補給業務を 舞台として電子タグの実証実験を行い、併せて、補給業務における電子タグの利活用の検討の資と して、防衛庁の進める総合取得改革における補給改革に寄与することと、このような取組を通じて 電子タグのわが国産業界への普及の促進に寄与すること、防衛産業界におけるエネルギー使用の合 理化を促進することを目的とするものである。 なお、本事業は、防衛庁・自衛隊の全面的なご支援、慶應義塾大学環境情報学部國領二郎教授の ご指導、ならびに防衛関係・流通電子関係の業界団体からのご協力を頂き、12 企業・機関による、 実証実験コンソーシアムを結成して実施したものであり、深く謝意を表したい。 平成18年3 月 財団法人 防衛調達基盤整備協会 電子タグ実証実験事務局 理事 第2 事業部長 島 健治 －i － 事業の目的 防衛庁が行っている総合取得改革においては、新たな脅威や多様な事態に伴う多様な任務に有効 に対処すること、および総合運用に資するため、総合的な補給管理に積極的に取り組むとともに、 必要なものを低コストで部隊に供給するための迅速で効率的な補給システムの確立を目指した各種 の取組が行われている。 このような補給改革の取組のひとつとして「RFID の活用に向けた検討」も行われており、電子 タグは、より早く確かな補給を実現するためのサプライチェーンマネジメントの一手段として入出 庫管理や在庫管理での利活用や部隊の緊急展開時における利活用の可能性があるため、今後、米国 国防総省等の動向と整合性を取りつつ、自衛隊の