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（16）第110 号 阪大歯学部同窓会報 平成 24 年 9 月 25 日 大阪大学歯学部自治会雑誌 S DZ その１ を回顧する 大阪大学歯学部同窓会　副会長 増　田　典　男 （ 19 回生） 「SDZ」は昭和 30 年 5 月、大阪大学歯学部自治会が創刊号を発行した自治会雑誌で、 ＳＤＺ 昭和 43 年 5 月発行の「第 19 号」が最終号となっています。 創刊号の編集は『文化部「SDZ」編集部員』と記されており、「編集後記」に 5 回生 とはとは の西山　亨・三好作一郎・矢追秀彦・百村　淳・長沢信五先生の 5 名の記事が掲載され ています。最終の「第 19 号」の編集委員に 18 回生藤岡三之輔・松本憲二先生の名があり、この「SDZ」 は 5 回生～ 18 回生の方々が関与されたことになります。 創刊号には「SDZ」の名の由来は記されていません。第 2 号の編集後記に「今までに ＳＤＺ 種類の違う創刊号が 5 つ程出たそうですが、第Ⅱ号となったのはこれが最初で嬉しくて 仕様がない」と記されています。第 8 号に西嶋庄次郎教授が「SDZ ism」と題してその 名称の由来 名称の由来 由来を記されています。それによれば①「S は Schmelz、D は Dentin、Z は Zement」 あるいは②「S は歯（Si）の S、D は Dens、Z は Zahn」とあります。西嶋教授一流のユーモアで③「素 晴らしい（S）頭脳（D）じゃ（Z）」とも記されています。①が本物と思えます。 昨年の歯学部創立 60 周年記念事業の一つとしての「歯学部歴史資料館の改装」に際 ＳＤＺ して、学部のご協力を得て、石田　武館長（13 回生）ら担当委員が多くの資料を収集・ 整理しました。その中にこの「SDZ」もありましたが、本棚に並べて置くくらいの認識 回顧について 回顧について でした。 平成 24 年 9 月 25 日 阪大歯学部同窓会報 第110 号 （17） 60 周年記念祝賀会の日に「同窓会総会」が開催されましたが、山口県から来られた 7 回生の藤本竹 登先生より「自分所属の「SDZ」に欠落があり、揃えて欲しい。できれば歴史資料室で保存してほしい」 とのご意見をいただきました。 後日、同窓会所蔵の「SDZ」には創刊号と第 12 号の欠落のあることがわかり、京都府支部の福田健 先生（6 回生）や大阪府支部の坂　憲武先生（7 回生）から郵送していただき全刊がそろいました。 創刊号から第 19 号まで揃いましたが、「元同窓会報編集長」としての第一印象から申しますと「こ れは同窓会の皆様にぜひお知らせしたい」という気持ちが沸々と湧き上がり、「編集委員長を退いた自 分への神様からのプレゼントではなかろうか？」との気持ちになりました。 　当時の歯学部は学生数も少なく、国立大学の歯学部は東京医科歯科大とわずか 2 校。教える側も 学ぶ側も意識レベルは高かったと思われます。創刊号には当時の永井　巌学部長が「創刊に寄せて」 と題し、「この『SDZ』を通じて学内の運営が円滑に、学生生活が充実される道しるべになれば。卒後 の活躍のために学生時代の教養如何が、在り方がいかに大事か。歯学部の将来のためには医学部に負 けない基礎的知識の重要性。精神的な人格形成の重要性。立派な学風を作り、より高い理想を持った 学びの殿堂を目指してほしい」と書かれています。（22 Ｐ） 永く「同窓会報」に携わってきましたが、この「SDZ」がその「ルーツ」になったことは疑う余地も ありません。大阪大学総長をはじめ、他大学の有名人からの特別寄稿も多く、各号かならず「特集記事」 があり、1 年生～ 4 年生の学生はもちろん卒業生や大学職員、実に幅広い層から原稿を集め、教室