Cefatrizine(CFT) についての耳鼻咽喉科領域における検討.pdfVIP

1954 CHEMOTHERAPY DEC.1976 Cefatrizine(CFT)につい ての耳 鼻咽喉科領域 におけ る検討 本 堂 潤 名古屋市立東市民病院耳鼻咽喉科 馬場駿吉 ・和 田健二 名古屋市立大学医学部耳鼻咽喉科学教室 波 多 野 努 豊橋市民病院耳鼻咽喉科 Cefatrizine(以下CFTと 略)は 米国ブ リス トル研究 晶性 粉末 で,水 にやや難 溶,そ の他 の メ タ ノール,エ タ 所 において開発 された新 しい半合成セ ファ質スポ リン系 ノール,ア セ トン,エ ー テル,ク ロロホル ムな どにはほ 抗生物質である。 開発 の段階で顕 らかに された抗菌力な とん ど溶 け ない。 どに関す る資料ではす ぐれたMIC値 を呈す ることが示 抗 菌 力 され1),2),4),5),臨床的にも高い治験有効率の期待 され る と 標 準 菌株7株 と耳鼻 咽喉科領 域感 染 症病 巣 由来 の教 室 ころであるが3),幸いにも萬有製薬(株)から本薬剤 の提 保 存菌株121株 につ い て,日 本化 学療 法 学 会標 準案 に準 供 を受けて臨床治験 の機会に恵 まれ,耳 鼻咽喉科領域感 拠 し,stamp式菌 接種器 を使 用 して0最 小発 育阻 止濃度 染症 に対する臨床治験 で若干の成績 を得 たので報告す る。 を測 定 した(Table1)。 StaphylococcusaureusFDA 209Pでは0.78μg/m1 組成 と性状 に,ま たE.colaNIHJC-2では6.25μg/m1にそ の CFTの分子式はC18H18N6O5S2・C3H8O2,構造 はFig. MICが 在 り,病 巣分 離 菌 につ い てみれ ば, Staphylococ- 1に示す とお りで,分 子量は538.6,白色～淡黄色の結 cusaureus55株 で は1株 を除 い てそ の す べ て が6.25 Fig.1Cefatrizine(CFT) μg/m1までで発 育 を阻止 され た。 Staphylococcusept- dermidis21株 で は そ のpeakは ≦0.19,μg/m1に認 め られ た。 Proteus17株 は幅広 く分布 し,Pseudomonas19株 は全株 が ≧100μg/m1であ った。 同時 に測 定 したCEX, Table 1-1 MIC of CFT(test strains) Table 1-2 MIC of CFT(clinical isolated strains) VOL.24 NO.9 CHEMOTHERAPY 1955 Table 2 Ac