复杂地形へ适用可能な非定常乱流扩散数值シミュレーション-三菱重工.pdfVIP

三菱重工技報 Vol.49 No.1 (2012) 新製品・新技術特集 技 術 論 文 75 複雑地形へ適用可能な非定常乱流拡散 数値シミュレーション技術の開発 －風洞実験代替に向けて－ Development of Unsteady Numerical Simulation Model for Gas Diffusion Over Complicated Terrains by Using Large-Eddy Simulation -Numerical Model for Replacement of Wind Tunnel Experiments- 岡 林 一 木 * 1 永 山 圭 憲 * 2 Kazuki Okabayashi Yoshinori Nagayama 原 智 宏 * 3 堀 英 一 * 4 Tomohiro Hara Eiichi Hori 大 屋 裕 二 * 5 内 田 孝 紀 * 6 Yuji Ohya Takanori Uchida 今般，原子力学会標準委員会では，原子力関連施設の安全審査における周辺被ばく評価に 関して，従来行われてきた風洞実験の代わりに数値シミュレーションを用いるための基準作りが始 められている．これに対応するために，乱流モデルの１つであるラージ・エディ・シミュレーション （LES）を用いた非定常乱流計算を複雑地形上の拡散場へ適用して，これまでの風洞実験結果と の比較検証を行った．その結果，実用的な計算時間内で，精度の良い予測結果が得られ，本解 析技術が風洞実験に代替可能な非定常乱流拡散計算法となることが確認された． |1. はじめに 近年の計算機の性能向上及び高速計算技術の進展により，これまでかなりの時間を要してい た大規模な非定常乱流計算が，実用的な計算時間で可能となりつつある．こうした中，現在，原 子力学会では，周辺被ばく評価のために実施している風洞実験(1)を数値シミュレーションで代用 するための標準制定に向けた取組みを開始している(2) ． 現在，乱流モデルとして計算時間が比較的少ないレイノルズ