茨城県病害虫防除所平成年月日注意报病害虫発.PDFVIP

注注 意意 報報茨城県病害虫防除所 平成29 年6 月12 日 病害虫発生予察注意報 第１号 イネ縞葉枯病の多発生が予測されます 媒介するヒメトビウンカの適期防除に努めましょう [発表の内容] 作物名 ：水稲 病害虫名：イネ縞葉枯病 発生量 ：多い 発生地域：県西地域，県南の一部地域 [発表の根拠] ① イネ縞葉枯病はヒメトビウンカにより媒介されるウイルス病である。平成29 年5 月下旬～6 月上旬に県西地域，県南地域の小麦圃場からヒメトビウンカ第一世代幼虫を採集し，イネ縞 葉枯ウイルス （以下RSV）の保毒状況を調査した。その結果，県西地域の7 地点中5 地点お よび県南地域の2 地点中1 地点で，保毒虫率が10％以上の高い値となった （表1）。 ② 6 月 7 日現在，有効積算温度から計算した水田におけるヒメトビウンカ第二世代幼虫の孵化 最盛期は，平年並～やや早いと予測される。 表 1 ヒメトビウンカ第一世代幼虫のRSV 保毒虫率 RSV保毒虫率（％）1) 地域 調査地点 平成26年 平成27年 平成28年 平成29年2) 結城 14.6 8.5 8.5 9.6 結城市 大谷瀬 － － － 11.4 下妻市 高道祖 － 2.7 9.0 17.6 県西 常総市 三坂町 － － － 16.4 筑西市 二木成 16.8 8.5 14.4 18.1 加茂部 11.9 1.1 3.2 6.4 桜川市 原方 11.1 6.3 － 13.5 つくば市 大形 9.3 － 6.4 14.4 県南 つくばみらい市 市野深 － － 6.4 9.0 1) 平成26 年はラテックス凝集反応法，平成27～29 年は簡易ELISA 法により検定した。 2) 採集月日：平成29 年5 月22 日～6 月5 日 検定実施日：6 月6 日 サンプル数：結城市結城，下妻市高道祖，筑西市二木成，桜川市加茂部，つくば市大形，つくばみらい市 市野深は188頭，結城市大谷瀬は 114頭，常総市三坂町は 134頭，桜川市原方は 178頭を検定に供した。 ※ －：未調査 [病害の特徴] ① ヒメトビウンカは，越冬後，麦畑から水田に移動するため，周辺に麦畑がある水田では特に 本病が発生しやすい。 ② 田植えが遅い水田では生育初期のイネが本病に感染するため，被害が大きくなる傾向がある。 （その他，ヒメトビウンカの生態等については，平成29 年3 月30 日発表 病害虫発生予察 注意報第2 号を参照） [防除対策] ① イネ縞葉枯病防除のための本田防除適期は，有効積算温度から予測した産卵最盛日から 1 週間程度であると考えられ，本年は6 月第4 半旬～第5 半旬（16～25 日頃）となる。昨年， 本病の発生が認められた地域で，本年，ヒメトビウンカを対象とした薬剤による育苗箱施用