桃太郎(PDF版).pdfVIP

日本の昔話——桃太郎 も も たろ う うた もも と 歌 いながら、手をたたきました。すると 桃 はまた、 「ドンブラコッコ、スッコッコ。 くすやままさお ドンブラコッコ、スッコッコ。」 楠 山 正 雄 まえ なが き といいながら、おばあさんの 前 へ 流 れて来ました。おばあさんはに こにこしながら、 はや ふたり わ た 「 早 くおじいさんと 二 人で分けて食べましょう。」 い もも あ せんたくもの むかし、むかし、ある ところに、おじいさんとおばあさんがありました。 と言 って、 桃 をひろい上げて、 洗 濯 物 といっしょにたらいの い かえ か せんたく 中に入れて、えっちら、おっちら、かかえておう へ 帰 りました。 まいにち、おじいさんは山へしば刈 りに、おばあさんは川へ 洗 濯 に行 ゆうがた せお かえ きました。 夕 方 になってやっと、おじいさんは山からしばを背負って 帰 って き せんたく 来ました。 ある日、おばあさんが、川のそばで、せっせと 洗 濯 をしていますと、 いまかえ かわかみ もも 「おばあさん、 今 帰 ったよ。」 川 上 から、大きな 桃 が一つ、