ナースプラクティショナー 成分野 北文化学園大学 011.pdfVIP

　高度化・複雑化・多様化する外科医療・集中治療・救急医療分野にお いては、医師や他の医療スタッフと緻密な連携・協働をしながら、チー ム医療での重要な役割を担う看護師が必要とされている。よって、本養 成分野では医療の高度化および安全に寄与できる下記のような臨床能力 を持つ看護師を養成することを目指す。 　外科医療全般においては、医師の監督・指導下に手術管理を行い、一 定範囲の医行為を担うことにより、チーム全体の外科医療能力・医療効 率の向上に寄与することが可能となる。その結果、医師の能力をより重 要な判断へ集中させることにより医療事故を効果的に防止する役割も担 う。また、手術前後あるいはICUなどの集中医療においては、包括的指示 のもとに呼吸管理・循環管理を行い、患者の安全に寄与できる。高度な 医学・臨床知識により病態観察を適確に行えるため、医師との協働は従 来よりもはるかに正確かつ効率的であり、業務形態としても従来の看護 業務より医師との協働意識が強い。医師は、より迅速に正確な判断を行 うことが可能となるため、医師の能力をも十全に発揮できる環境を整え ることが出来る。このようなチーム外科医療の一員としての高度な臨床 能力を修得する。 　麻酔現場においては、麻酔指導医の監督の下で、麻酔深度の監視、一 定の範囲での呼吸・循環管理を行い、手術前－中－後の病態の変化や異 常をいち早く察知する。また、一定の範囲ではそれに自ら対応しつつも 、従来よりも迅速かつ適確に麻酔医・外科医とともに対応し手術の安全 性を向上させる 「チーム麻酔」の重要な役割を担える高度な判断・実践 能力を修得する。 　救急医療現場では特に人材不足が著しい。救急患者においては病態の 急変が常態でもあり、また疾患の多様なことも特徴である。この分野で 迅速に診断・治療を行うためには迅速・正確な身体症候の把握が重要で あり、症候ごとのマニュアル化されたプロトコールに基づく診断・検査 手順が必要であり、特に多数の救急患者が殺到するＥＲや災害医療現場 では、トリアージに精通・習熟した看護師の協働が欠かせない。救急医 療の分野では従来から「ベテラン」看護師の存在が不可欠であったが、 さらに高度な医学知識に裏付けられた 「救急看護師」としての能力を修 得し、救急チーム医療に欠かせない一員として活躍することを目指す。 　このような、高度な医学知識と卓越した判断力・実践力を修得し、特 に病態変化の速い周術期（外科、麻酔・集中治療）医療および救急医療 の分野におけるチーム医療の重要な一員として活躍出来る看護師を養成 するものである。