ZIL欧州月報98年1月号-sil.doc

SHINKIN INTERNATIONAL LTD PAGE 3 SHINKIN INTERNATIONAL LTD  PAGE 1 欧州の優良発行体　No. ２２ ～ EFG EUROBANK ERGASIAS S.A. 　　今回はギリシャ有数の金融機関、ＥＦＧユーロバンク?エルガシアスをご紹介します。 概要 EFG銀行グループの中心的存在。親会社はスイスのEFG Bank European Financial Groupで、同行の株式を41%保有する。 リテール業務に特に強みを発揮し、中小企業金融、消費者ローン、クレジットカード事業などで国内トップクラスの地位にある。子会社であるEFG Telesis Financeを通じて投資銀行業務、EFG Eurobank Securitiesを通じて証券業務も展開する。国内に300以上の支店、約700のミニ支店（ATM）を保有し、テレフォンバンキング、オンライン取引にも力を入れる。 沿革 ギリシャにおける金融業に関する規制緩和は、1980年代の半ばに始まった。銀行業の自由化の流れを受け、1990年にEuromerchant Bank S.A.が誕生、1997年にEFG Eurobank S.A.へと改称する。1999年にアテネ証取に上場。2000年9月にErgobankと合併したのを機に、現在の名称になった。　当初、国内リテール部門に特化する銀行として業務を開始したが、顧客層を大規模の企業へと広げるにつれ、シンジケートローンや株式公開のアドバイス業務なども展開している。 所在地 　　　　　　　アテネ（ギリシャ） 財務状況 総資産 280億ユーロ　（約3兆6,960億円） 株主資本 19.2億ユーロ 　　（約2,534億円） 2003年12月決算 当期利益　　　　　2.73億ユーロ　 　（約 360億円） １???＝132円で計算 発行体 　実際のユーロ債の発行は、EFG HELLAS Plc（英国の子会社）またはEFG HELLAS CAYMAN ISLAND Ltd（ケイマン諸島の子会社）により行われ、EFGユーロバンク?エルガシアスの保証が付されます。両発行体とも、A2の長期格付け（無担保優先債務）をMoody’s社より付与されております。  eq \o\ad(格付け,　　　　) A2 (Moody’s)　　 BBB+ (SP) Moody’sより付与されている財務格付けC+は、ギリシャ国内で唯一、最高格。 最近の状況 好調なギリシャ経済を背景に、今年に入り資金調達を活発化させています。中短期の変動債発行が中心ですが、仕組債も今後は検討していきたいとのことです。 ドイツの州立銀行に関して 　　昨今の報道にもあるとおり、商業銀行業務を営む各州立銀行については、欧州委員会との合意の下、民間銀行との健全な競争関係を阻害しているとの理由から当該保証体系が段階的に撤廃されることが既に決まっております。現行では2015年12月末以降を満期日とした新しい債務については、当該保証の効力は発生しません。 　　このことは、2015年12月末以前を満期日とする過去に発生した債務（ユーロ債など）については、当該保証によりカバーされることを意味しております。 　　すでにＭｏｏｄｙ’ｓやＳ＆Ｐから、保証義務が撤廃される来年7月以降、ドイツ国内の各州立銀行の格付けについては大きく下げられる見通しが発表されています。各行の信用力に応じてＡＡ格相当～ＢＢＢ格相当の範囲で格付けが付与されるものと見られます。上記の通り、過去に発行された債券にかかる債務については、いわゆるグランドファザーリングルール（既得権ルール）が適用され保証義務が継続されるため、現行の格付けが維持されるものと見られます。 ＜概念＞ 　満期日2005年7月18日以前2005年7月19日～2015年12月31日2016年1月1日以降発行日2001年7月18日まで◎○○2001年7月19日～　　2005年7月18日◎○×2005年7月19日以降××◎　保証義務と維持義務の双方とも有効○　保証義務のみ有効×　保証等なし　　 ただし、Landeskreditbank Baden-Württemberg－F?rderbank （通称L-BANK、バーデンヴュルテンベルグ州立開発銀行）については、事情が異なります。 出資者である州政府からの、同行に対する維持義務（Maintenance Obligation）と保証義務（Guarantee Obligation）という信用補完が撤廃される予定はありません。L