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57 通常長手切削法と多段階切削試験法における 工具逃げ. 面摩耗特性の比較 瀬戸雅文＊?佐久間敬三＊＊ Conventional Turning and Step Turning Tests Abstract obtained. (1) Flank wear on side and end relief faces: rate C and the cutting speed v is given by C ＝ K va， respectively. (2) Boundary wear on side and relief faces: cutting speed. 1. ま え が き 材料および工具材料の開発が進むにつれて新たに数:多く の資料すなわち寿命試験結果を必要としている. 切削加工においては工具摩耗，切削抵抗，切削温度お しかし，従来から行なわれている寿命試験法を用いて よび仕上面性状など種々の事項について検討されている これらの資料を得ようとすれば多大の資材と莫大な労力 が，工具寿命試験は被削性判定の重要な項目としてとく が必要である. しかも，このようにして得られた結果に に欠くことのできないもので，その結果は経済的評価あ は資料相互の関連性に乏しく，たとえば，ある特定の切 るいは生産設計などに広く利用されている. 一方，工業 削様式で得られた資料を他の切削様式に適用することな ＊宇部工業高等専門学校機械工学科 どにも困難があるように思われる. ＊＊九州大学工学部生産機械工学教室 58 瀬戸雅文?佐久間敬三 このようなことから標準試験法や工具摩耗の表示法に 表2 多段階切削における基準切削距離と切削三度 関する検討1)2)，切削白豆の相違による影響3)4)，迅速試 択 速 方 度 向 選 基準切 験法5)6および純摩耗論から出発した工具摩耗論7)8)に関 削距離 切削速度v(m/min) ALo する検討など種々の研究が行なわれているが，必ずしも (m) 確立されるまでには至っていないように思われる. mptoolmpt， loo，m120，一1-40， mpt Up 1200 このような現状を考慮するとき，摩耗試験の最終結果 160， 140， 120， 100， 80 Down 160， 140， 120， 100， 80， 60， 50， 40， 30 である工具寿命には前述のような短所があるので，寿命 1200 Down 120， 100， 9Q， 80， 70， 60， 50， 40 にいたるまでのいわゆる摩耗曲線から求められる摩耗率 1200