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第2章 オフロード法と特殊自動車排出ガス規制対策 2-1 オフロード法 2-1-1オフロード法の目的と成立の背景 （1） オフロード法の目的 ?目的? オフロード特殊自動車の排出ガスによる大気汚染の防止 オフロード法は、油圧ショベルやフォークリフトなどの特殊自動車（特定特殊自動車「、以降オフ ロード車」という。）からの排出ガスを削減し、その削減により大気汚染の防止を図ることを目的とし ている。 （2）オフロード法成立の背景 オフロード法は、道路運送車両法による車両系建設機械からの排出ガス規制を行う際、ナンバ ープレートを持たない車両が対象外となったことが制定のきっかけとなった。 特殊自動車を含む建設機械の排出ガス対策は、平成3年から現在まで続いている?排出ガス対 策型建設機械指定制度?により規制を伴わない制度として開始されている（図 2-1-1①）。 ①排出ガス対策型建設機械指定制度開始（平成3年） 建設機械 ?指定制度を開始 [排出ガス対策型建設機械指定制度] （排出ガス対策型建設機械指定制度による） ②道路運送車両法による特殊自動車規制（オンロードのみ）開始（平成15年） オンロード 建設機械 ?特殊自動車を対象とした規制を開始 特殊自動車 [排出ガス対策型建設機械指定制度] （オンロード特殊自動車のみ） [道路運送車両法] （オンロード特殊自動車以外） ③オフロード法による規制開始（平成18年） ?オフロード特殊自動車の排出ガス規制を 建設機械 オンロード オフロード [排出ガス対策型 オフロード法により開始 特殊自動車 特殊自動車 建設機械指定制度] （オンロード? [道路運送車両法] [オフロード法] オフロード特殊自動車 以外） 図 2-1-1 建設機械からの排出ガス削減政策におけるオフロード法成立までの経緯 3 その後、平成12年に自動車における特殊自動車からの排出ガスの寄与割合が高い（NOx32%、 PM15 %）という調査結果がまとめられたことにより、建設機械のうち特殊自動車の排出ガス対策を重 点課題と位置づけ、法規制による対策をとることになった。 当初、道路運送車両法により全ての特殊自動車の管理を進めるよう検討が進められたが、最終 的にはナンバープレートを持つ特殊自動車（オンロード特殊自動車、以降「オンロード車」という。） のみが対象となり、オフロード車の規制は先送りとなった（図 2-1-1②）。 そのため、オフロード車を専用に管理するための法律を定める方針となり、平成18年よりオフロ ード法を施行しオフロード車からの排出ガス対策を図ることとなった（図 2-1-1③）。 2-1-2特殊自動車排出ガス対策におけるオフロード法の位置づけ オフロード法は2-1-1の項で説明したように、特殊自動車からの排出ガス対策を道路運送車両 法により進める方向で検討された際に、オフロード車が規制対象から外れたことが、オフロード法 制定の契機となった。 現在は、図 2-1-2に示すように、オフロード法と道路運送車両法により特殊自動車の排出ガス 規制を進める体制がとられている。 また、排出ガス規制の基準も、それぞれの法律?制度の改正時期に合わせて見直すことにより、 包括的に排出ガスの削減を進めることができるよう、運用されている。 ?オンロード特殊自動車? ?オフロード特殊自動車? 道路運送車両法 オフロード法 排出ガス規制