放射線発生装置使用施設における空気の放射化について.pdfVIP

資料第3-2-3号 放射線発生装置使用施設にお ける空気の放射化について 高エネルギー加速器研究機構 1 放射線発生装置使用に伴う 空気の放射化の発生 （１）加速粒子、制動放射線が空気中に引き出 されることによる放射化 – 酸素、窒素からの短寿命の放射性核種の生成 – 高エネルギーではトリチウム、Be‐7など大気上層 で生成する核種と同様のものが生成 （２）ターゲットなどで核反応が生じ、中性子が 発生することによる放射化 – 空気に微量に含まれるアルゴンの放射化 2 医療用電子直線加速装置 計算条件 ? 放射化領域はＸ線の照射範囲（床、壁まで）： 0.5m ×0.5m ×4m(L)?=1m3 ? 放射化が発生する照射時間：1回あたり1分、1 日あ たり15MeV、6Gyで30回照射 ? 照射室内容積：8.5 ×7 ×3(H)?=178m3 ? 実測データから推定される生成放射能をもとに計算 する 3 直線加速装置の計算結果 生成核種（半減期） O‐15(2分) N‐13(10分） 濃度限度の1/10(Bq/cm3) 0.02 0.02 3 照射直後の室内の最大濃度(Bq/cm ) 0.016 0.0026 濃度/濃度限度の1/10 0.8 0.13 3 15分後の濃度(Bq/cm ) 0.00009 0.00092 15分後濃度/濃度限度の1/10 0.0045 0.046 4 まとめ ? 照射終了直後の照射室内の最大濃度が空気中濃 度限度の1/10を超えることはなく、次の照射が始ま るまでには減衰するため、放射能の蓄積は考慮す る必要はない。従って、1/10を超えることはない。 ? また、患者が出入りする迷路側においても、フィルタ で採取した放射性エアロゾルの濃度は照射室内に 比べ1/3以下になっていたことから、その先に存在 する事業所境界においては、濃度がさらに下がるこ とは自明であり、事業所境界での線量限度は十分 担保できる。 5 陽子線治療施設 計算条件 ? 照射時間：3分間、10Gy照射 ? 空気の照射領域：0.5 ×0.5 ×1(L)?=0.25m3 ? 照射回数：1時間2回、2室合計30回 ? 一体として空調管理を行っている回転ガント リー室を含む容積：3000m3 ? 生成放射能は実測から求めた放射能を用い