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平成 21 年度 医療機器分野への参入・部材供給の 活性化に向けた研究会 報告書 平成２２年３月 経済産業省商務情報政策局 医療・福祉機器産業室 はじめに 世界的な高齢化が進展する中、今後医療機器市場は大幅に拡大することが見込まれて おり、経済成長の担い手として、医療機器産業には大きな期待が寄せられている。 2007 年 4 月には文部科学省、厚生労働省及び経済産業省によって「革新的医薬品・ 医療機器創出のための 5 か年戦略」が策定された。さらに、2009 年 12 月には「新成長 戦略（基本方針）」が閣議決定され、この中でライフ・イノベーションによる健康大国 戦略として、医療・介護・健康関連産業の成長産業化が謳われるなど、医療機器産業の 活性化は我が国の成長において重要な役割を担っている。 我が国は世界に誇れる優れた科学技術やものづくりの力を有しており、近年、そうし た高度な技術を活かして医療機器産業への参入を目指す中小企業の動きが活発化して きている。一方、医療機器産業は薬事法を始めとした法律・制度の影響を大きく受ける 産業であり、また、国際的な規制や品質管理の問題など、医療機器分野への参入には高 い壁があるとの指摘もあり、医療機器産業への参入を促す環境整備が求められている。 さらに、医療機器のリスクに対する懸念から、部材供給者が医療機器への材料の供給に 躊躇する例があるとの指摘もある。特に埋込型治療機器を中心とする医療機器において その指摘は顕著であり、こうした部材供給問題も医療機器産業の活性化の阻害要因のひ とつとなっている可能性がある。 こうした指摘に対して、経済産業省では 2007 年度に埋込型の医療機器等に対する材 料や部材の提供を活性化するための方策について、関係業界と共同で検討を開始し、 2008 年度には、現状把握とともに対策の基本的方向性について検討するために、「医療 機器分野への参入・部材供給の活性化に向けた研究会」を立ち上げた。 今年度は同研究会を継続開催するとともに、併せて、医療機器分野への参入方策およ び部材供給の活性化方策を検討する二つのワーキンググループを立ち上げ、具体的課題 の抽出および対応方策に関する議論を深めた。また、医療機器産業の活性化および医療 機器産業に参入する中小企業の支援を行う全国の医療機器クラスターを支援するため の枠組み構築に向けた活動を展開した。 本報告書は、上記研究会における議論を踏まえ、我が国の医療機器産業の活性化に向 け行政の取り組むべき施策等を取りまとめたものである。併せて、関係業界の今後の検 討のたたき台となることを期待する。 2010 年 3 月 医療機器分野への参入・部材供給の活性化に向けた研究会報告書 目次 はじめに 第一章 調査の目的と調査の進め方 ···································································1 １－１ 調査全体の目的と枠組み ···································································1 １－２ 調査研究体制 ··················································································1 第二章 中小企業の医療機器分野参入活性化方策の検討 ········································7 ２－１ 中小企業の新規参入・育成の整理 ·······················································7 ２－２ 中小企業の医療機器産業への参入活性化方策の検討 ····························· 14 ２－３ 中小企業の医療機器産業への参入活性化に向けた方策 ····················